ジャニーズWESTがきっかけでSUPER BEAVERのライブに行き号泣してファンになった

人生初、SUPER BEAVERのライブに行ってきた。

そこで途轍もなく心を揺さぶられて、何度も泣いてしまった。

SUPER BEAVERの音楽と歌と言葉に、どうしようもないほど、心を掴まれてしまい、この感動と興奮を吐きださずにはいられなくなったので、文字に残しておこうと、ブログを書くことを決めた。私がSUPER BEAVERのファンになったきっかけと、ライブの感想を書いていきたい。

 

SUPER BEAVERのファンになったきっかけは、ギターの柳沢亮太さんが楽曲提供したジャニーズWESTの「春じゃなくても」という曲だった。私はバンドのライブもたまに行くような、ジャニーズWESTのファンだ。ジャニーズWESTは近年サンボマスターあいみょんから楽曲提供を受け、ロック曲を多く歌っている。その中でも特に多く楽曲提供をしてくれているのがSUPER BEAVERの柳沢さんだった。「春じゃなくても」「僕らの理由」「つばさ」と三曲も短期間で楽曲を提供してくれている。この楽曲はジャニーズWESTのファンの中でも人気の楽曲だ。「僕らの理由」はジャニーズWESTのライブだけではなく、今年出演した音楽フェスでも必ず歌った定番の楽曲のひとつだ。

私は最初に楽曲提供してもらった「春じゃなくても」を聞いて、とても心を掴まれた。0カウントから始まる「朝じゃなくても決意をして 春じゃなくてもまた会いましょう」という歌詞の始まりの朝を思わせるような高揚感と美しさ、「知らず知らず僕らは学んできたのさ 建前とか空気の読み方だとか それはそれで必要 わかっているけど なんかもっと単純に笑ってたいよな」という歌詞の「ジャニーズWESTらしさ」に驚き、とても惹かれた。

 

「僕らの理由」はライブで聴いて何度も泣いた楽曲だ。これも0カウントから始まる「あなたという人の意味は今日も僕が感じているから」という歌詞の優しさと強さに、何度も聞いても心が震える。0カウントから始まると高揚感が倍増するのでずるい。柳沢さんの歌詞の「あなた」の強さが出ていて、それをジャニーズWESTが必死で歌っている姿の説得力と美しさは凄まじかった。この曲がSUPER BEAVERの楽曲ではなく、ジャニーズWESTの楽曲であるとはっきり分かる点のひとつが、落ちサビ前の「正解のない人生に盛大な拍手がなった」から7人それぞれのソロパートがあり落ちサビにいく構成が、ジャニーズWESTの7人分のフレーズを作ってくれたように思えて、柳沢さんは自己表現をするアーティストとして一流なだけではなく、楽曲提供をするプロとしても一流なのだと感じて感動した。のちに柳沢さんを生で見て、想像以上にヤンチャで可愛くてかっこいい方で、この人から数々の最高の楽曲が…!と驚いた。あんなに可愛くてかっこいい金髪の元気なギタリストが、こんなに優しくて繊細で力強く楽曲を凄まじいスピードで作っているって、最高のギャップすぎると思ってしまった。

「一回くらい挫折したってさ 一生が失敗なわけないだろう」というパートを歌う重岡大毅くんの熱量はいつも凄まじく、それを目の当たりにするたびに泣きそうになってしまう。「あなたの涙はあなたゆえの涙で 僕はあなたの魅力の一つだと思うよ」という神山智洋くんの歌声の伸びと美しさにはいつも心が震える。柳沢さんのストレートで力強い「あなた」への歌をジャニーズWESTが歌うと、ジャニーズWESTの歌のパワーが倍になるようだった。

この曲の曲間で、ライブでは桐山照史くんはSUPER BEAVERのリスペクトなのか「あなたに歌ってるから」といつも言うのもとても胸に刺さった。(のちに生で渋谷さんの「あなた」を聴いてぼろぼろに泣いた…)

この柳沢さんのツイートの通り、ジャニーズWESTと柳沢さんが出会ったおかげで、SUPER BEAVERのファンになることができて、ライブにまで行けたので、人生って楽しい。

これは、MステでジャニーズWESTが「僕らの理由」を歌った時に「ありがとう!SUPER BEAVER」と重岡大毅くんが叫んだことに対して、柳沢さんが反応してくれて、とてもぐっときた。


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「つばさ」はジャニーズWEST側から、「また是非楽曲提供を!」とお願いして提供してもらった曲だ。「生きがいは一人一つじゃなくていい 大切は一人一つじゃなくていい いくつでも何度でも好きなだけ 教えてくれたのはあなただった」という歌詞は柳沢さんの歌詞の肯定する優しさと、ジャニーズWESTの肯定する優しさがマッチし、優しく寄り添ってくれるように思えた。ジャニーズWESTはこの曲ツアーの最終日にだけ歌ったが、それがとても感動的な光景だった。私は「つばさ」が大好きだったので、そこでも感動して泣いてしまった。

 


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後々気づいたが、SUPER BEAVERの楽曲は0カウントから始まる曲が多い。例えば、「東京流星群」「人として」「your song」「未来の話をしよう」「アイラブユー」「美しい日」「東京」だ。他にもあるかもしれないが、これらは私が特に好きな楽曲でもあるし、人気な楽曲の印象がある。他のアーティストでもそうだが、0カウントから始まる曲は高揚感が高く、ライブで盛り上がる曲だったり、人気な楽曲が多いイメージだ。ジャニーズWESTへの楽曲提供曲の3曲とも0カウントから始まる曲なので、柳沢さんの愛情というか、柳沢さんらしさなのか、うまく言葉に出来ないが、SUPER BEAVERの楽曲と同様に、とても大切に楽曲を作ってくれたことが感じられて、勝手に嬉しくなってしまう。

 

柳沢さんの楽曲に惚れ込み、SUPER BEAVERのことを調べると、自分が以前SUPER BEAVERの楽曲を好きだったことを思い出した。それが「らしさ」だった。アニメ「ばらかもん」の主題歌で、私はこの楽曲が使われていたオープニングが大好きで、見ると悲しくないのに何故か泣きそうな気持ちになっていた。

ジャニーズWESTのおかげでSUPER BEAVERと再会し、そこからSUPER BEAVERの楽曲を聴いて、MVを見て、どっぷりとSUPER BEAVERの音楽にハマった。

まず驚いたのがボーカル渋谷龍太さんのビジュアルと歌声のギャップだ。最初はこんなバンドらしいパワフルな歌を歌うボーカルが、ロングヘアーでお化粧をしている中性的な人…!と脳がバグった感覚だった。ボーカル一人を見るとビジュアル系バンドやハードロックバンドと間違えられそうな風貌で、ギターとベースは派手だがバンドマンらしい風貌で、ドラマーはめちゃくちゃいかつそう…(のちに藤原広明さんのチャーミングさにやられまくる。ライブでの投げチューが可愛すぎた)。

ストレートな歌詞のバンドらしいサウンドの楽曲なのに、それを作る四人の風貌はバンドマン然とはしていないのがとても興味深く、素敵だと思った。SUPER BEAVERの歌詞は型にはまれないことを常に優しく肯定してくれるが、それを奏でる四人もまた型にハマらない人たちなのだと思った。

 

特に好きな楽曲の話をしたい。

「アイラヴユー」の「アイラヴユーが歌いたい 愛してる 愛してる 愛してる」「ぎこちなくてもいいさ とにかく届けばいい」というストレートな歌詞が心に響いた。こんなに「愛してる」を連呼するのに、この楽曲が恋愛ソングではなく、SUPER BEAVERからファンへのラブソングに思えてしまい、なんてファンを愛している人たちなんだろうと思った。恋人でも家族でも特定するわけでもなく、不特定多数の大事な人に向けたラブソングのように思えて、SUPER BEAVERの真っすぐな愛情と、その愛の深さが詰まっているような気がして大好きな楽曲だ。


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「東京」の「愛されていてほしい人がいる なんて贅沢な人生だ」という歌詞が「あなた」の幸せを本気で願うSUPER BEAVERの真骨頂のように思えて、心が震えた。「愛してる」より広くて大きな愛の「愛されていてほしい」と歌うSUPER BEAVERの愛の深さはどれほどなんだろうと思った。柳沢さんの歌詞は難しい言葉を使うわけでも、捻った表現を使うだけでもないのに、柳沢さんにしか書けない大きな愛をストレートに届ける歌詞で、聴く人間を優しく肯定してくれる歌詞で本当に凄い。

他にも好きな楽曲は沢山あるが、長くなるので割愛したい。


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THE FIRST TAKEは勿論、全部物凄く好きだ。渋谷さんの歌声は力強く、明瞭で、歌詞がはっきりと聞き取れる。そして、人に届けようとする意志が伝わってきて、聴くと泣きそうになってしまう。「人として」の弦楽器×渋谷さんの歌は最高すぎるし、緑黄色社会の長屋晴子さんとのコラボの「東京」は圧巻の一言に尽きる。耳が幸せとはこのことだ。歌がうますぎる。


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音楽を沢山聴き、配信ライブを見た。初めて配信ライブを見たとき、SUPER BEAVERの音楽と歌と言葉に胸を鷲掴みにされて、号泣してしまった。仕事帰りに、スマートフォンで配信ライブを見て、渋谷さんの言葉に涙が止まらなくなり、外でひとりで泣いてしまった。そのあと、絶対にライブに行こう!と思い、チケットを発売していた横浜アリーナの初日のチケットを購入した。でも、SUPER BEAVERを好きになったからには、ライブハウスで見てみたい!という思いが強く、その頃にFC限定ライブハウスツアーが発表された。FCに入れば、ライブハウスでSUPER BEAVERのライブを見られるかもしれない。でも、まだライブにも行ったことがない人間がFC限定ツアーに行くのは図々しくないか?と葛藤したが、この機を逃すとアリーナライブをするバンドのライブハウスのチケットなんて取れないかもしれない、と思い、FCに加入した。そして見事チケットをゲットした。まだ先だが、ライブハウスでSUPER BEAVERのライブを見るのが楽しみだ。

 

 

長くなってしまったが、2022年10月19日の横浜アリーナにて、念願の初SUPER BEAVERのライブを見ることができた。生で聴くSUPER BEAVERの音楽と歌と言葉の力は凄かった。横浜アリーナ中の隅々まで響き渡る渋谷さんの力強いのに切実な歌声は心臓が痛くなるほどだった。楽しくて仕方ない!というのが全身から出ているSUPER BEAVERの音楽が楽しくわけがなかった。柳沢さんとベースの上杉研太さんのコーラスがエモーショナルでとても素敵だった。四人で全身全霊でSUPER BEAVERの音楽を届けてくれているが伝わった。ライブハウスともホールとも違うアリーナという広い会場にもかかわらず、隅から隅まで腕を上げて、手拍子をして、全員がSUPER BEAVERの音楽に参加をしているが見えた。それを見て、ライブハウスでのSUPER BEAVERのライブを見たことがないのに、ライブハウスでSUPER BEAVERを見ていた人たちが同じ温度でアリーナのライブを楽しんでいるのが伝わった。その光景があまりにも美しくて、それだけでも泣いてしまった。

 

横浜アリーナ初日のライブが終わって、ボロボロに泣いて、心がSUPER BEAVERでいっぱいになってしまい、帰りの電車で翌日のチケットを購入してしまった。結果二日間ライブを見たのだ。あんな凄いライブを見せられて、翌日のチケット(指定席は完売。立ち見チケットのみ販売していた)があるのなら、買わないという選択肢がなかった。初日と二日目の記憶を交えつつ、感想を書きたい。

セットリストは秘密にしてほしいとのことで、楽曲について詳しく書かないでおこうと思うが、少しだけ素晴らしい光景を見たので、その話をしたい。

シンプルなセットと長い花道がアリーナのセンターに続き、そこに細いステージがあった。渋谷さんが長い髪を靡かせながら、ヒールで花道を歌いながら歩いていく姿は私が知っているバンドマンの姿とかけ離れていて、見惚れてしまった。花道での所作の一つ一つも洗練されていて、広い会場が似合いすぎる。歌で耳を虜にして一人一人の心を揺さぶり、一挙手一投足で目を惹きつけ、会場中を魅了する渋谷さんは、本当にステージの上が相応しい生き物だと思った。その渋谷さんがセンターステージで歌を歌う。会場のど真ん中の、沢山の人の海の中に立って、自由に動きながら全身全霊で歌う渋谷さんは本当に歌を歌うために生まれてきた生き物のようで、途轍もなく美しかった。

序盤で「最高の一日をあなたと作りにきました、SUPER BEAVERです」と言われると、そのかっこよさに震えてしまった。生で聞くのを楽しみにしていた渋谷さんの言葉が本当に凄かった。「この場所で四人と、あなたとで音楽を作りたい。厳密に言えば、一人と一人と一人と一人と一人の一対一の状況で、無理に作ろうとする一体感ではなくて、一緒になっちゃったという状況が見たくて、ここにいます。ひとつになろうぜなんて口が裂けても言いません。結果的にひとつになってしまうんだとしたら、最高なことだと思ってます。それこそがあなたとやりたい音楽です。今日は最後まで一緒に音楽をしましょう」という渋谷さんの言葉で泣いてしまった。この広い会場で、「みんな」に語り掛けるのではなく、「あなた」に語り掛ける渋谷さんの言葉の引力は凄まじく、本当に私に話してくれているような気持ちになった。

 

途中のMCで渋谷さんが「もっと土足で踏み込んでいいですか!」と言っていたが、SUPER BEAVERの音楽はそういう音楽だと思った。聴く側がどれだけネガティブで落ち込んで絶望していたとしても、SUPER BEAVERの音楽は痛くなるほどの力強さで心を抱き締めてくれる。この音楽とこの言葉を浴びて、心を揺さぶられない人なんていないのではないだろうかと本気で思った。どんなにひねくれていても、悲観的でも、SUPER BEAVERの音楽と言葉を浴びて入れば、SUPER BEAVERが届けてくれる「あなた」になりたいと思えるような音楽だと思えた。この音楽に、このライブに、救われた人はきっと沢山いるだろうなと心の底から思った。

「まじで楽しんで欲しいと思ってる。それで、まじで楽しませて欲しいと思ってる。あなたの楽しいは俺たちが守るから、俺たちの楽しいはあなたが守ってください」という渋谷さんの言葉を聞いて、SUPER BEAVERの音楽がこんなにも力強く優しいのは、SUPER BEAVERは出来るだけ、ステージの上の四人と、ステージの下の観客ではなく、同じ高さに立って面と向かってる対等な関係でいたいと思ってくれているからだと感じた。SUPER BEAVERが信頼してくれているから、楽しませてもくれるから、聴いている人達は全力で腕を上げて、手拍子をして応えようとするのかもしれないと思った。聴いている人間側としては、楽しくて堪らない!と体が動くし、それをSUPER BEAVERが喜んでくれるから、本当に平等で優しい空間なのだ。

渋谷さんの言う「無理に作ろうとした一体感」ではなく、「結果的にひとつになった」空間の幸福度は凄まじかった。横浜アリーナという広い会場の隅から隅まで、SUPER BEAVERの音楽に参加していた。いろいろなライブに行くが、それが難しいことはよく分かる。でも、SUPER BEAVERは広い横浜アリーナ中の人の心を掴み、全員が参加せずにはいられない空間をつくることができるのだ。それはSUPER BEAVERの音楽が自己表現ではなく、常に誰か「あなた」のために作られているからかもしれないと思った。それこそがSUPER BEAVERの自己表現なのかもしれないが、ライブで歌われた楽曲の全てが「あなた」に伝えるための曲だった。誰かの恋の歌なわけでもなく、個人的な人生に絶望した嘆きの歌でもなく、SUPER BEAVERの、聴く人ひとりひとりの歌になりえる歌で、だからこそ、SUPER BEAVERの音楽にとって全員が当事者になるから凄い。他人事として客観視などできないのだ。他人のふりをしていたら、腕を掴まれて、巻き込まれて、いつの間にか当事者になって参加しているような音楽だと思った。こんな最高の音楽を浴びて、好きにならない人間なんてきっといない。私はめちゃくちゃに心を奪われてしまった。

 

横浜アリーナ公演二日間、ライブを見に行って、帰りながら、今申し込めるツアー全て申し込んだ。当たりますように。今もずっとSUPER BEAVERの音楽を聴いている。私はSUPER BEAVERの音楽を生で浴びて、悲しくないのに涙が出て、絶望してないのに救われてしまった。こんなに素晴らしい音楽に出会えたことに心から感謝した。きっと私は一生SUPER BEAVERの音楽を傍において生きていくと思うし、きっとまた救われる時があると思う。SUPER BEAVERに出会わせてくれたジャニーズWESTに感謝をしたいし、ジャニーズWESTに素晴らしい楽曲を提供してくれた柳沢さんに感謝をしたいし、日本の音楽界に感謝をしたい気持ちになった。アイドルも邦ロックもJ-POPって最高。いつか音楽フェスで、SUPER BEAVERジャニーズWESTが同じステージに立つことを夢見て、それまでどちらの音楽も聴きながら、いずれ来るであろうその日を楽しみに待ちたいと思う。


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舞台「正しいロックバンドの作り方夏」で最高の体験をした話

好きなアイドルをはじめて見る場所がライブ会場ではなく、劇場というはじめての体験をした。藤井流星神山智洋主演「正しいロックバンドの作り方 夏」を観劇した。

以下、舞台の内容にも触れるので、ネタバレNGの方は読むのやめることをお勧めする。公式はネタバレに注意しているが、個人的には、この舞台は、ネタバレ云々を気にしないで楽しめるものだと思う。でも、内容を知らずに配信を見たい人は読むのをやめよう。

 

「正しいロックバンドの作り方」はドラマから舞台に続いた作品で、4人の青年がロックバンドを組んで日々を過ごす、割とゆるめのドラマが放送されていた。ジャニーズWESTにハマり、多くの人に勧められた「宇宙を駆けるよだか」を観て、どうして世界は火賀俊平を選ばない!?でも、シロちゃんも最高……ジャニーズに創られジャニーズに奪われたかもしれない重岡大毅神山智洋最高すぎるシンメ……と、なった後、当然ジャニーズWESTの2人が主演する「正しいロックバンドのつくり方」に興味を持った。しかし、深夜ドラマで、なんとなくストーリーにもパンチがなさそうに見える。面白いのだろうか。好きな人が出ていても面白くないドラマは最後まで見ることができないので大丈夫だろうか、と思いながら見た。

ドラマがめちゃくちゃ面白い。テンポがよく、くすりと笑ってしまうくだらないやり取りが楽しく、なんといっても4人のキャラクターが個性的で良い。ドラマ「THE 3名様」、映画「セトウツミ」が大好きなのだが、同系統のゆるく見ることができる会話劇が良い。

主演の藤井流星神山智洋は同い年にもかかわらず、衝撃の5歳差の兄弟。(オリジナルドラマだろうからあて書きではないのか……?神山智洋だとわかった上で21歳大学生をさせる制作…それができる神山智洋の若さと可愛さ……藤井流星の圧倒的兄貴力……

藤井流星演じる兄の赤川静馬のキャラクターが熱く、人情深く、抜けているのにカリスマ性があって、とても主人公らしい。藤井さんの演技を見たのはこのドラマがはじめてだったが、本人のイメージとは異なる役を違和感なく演じていて、顔がいい上に演技もできるのか、と感心した。特に、4人が出場を願っていた大きな音楽フェス「電撃ロックフェス」の通過連絡がくる回のシズマの涙の演技は胸をうつものがあった。顔面満点スタイル満点な上に演技もできる藤井流星

あとなんといっても金髪ロングハーフアップが天才。金髪ロングハーフアップとか、サッカー漫画「ホイッスル!」の大阪弁の天才フォワード佐藤成樹くらいしか浮かばないのだが、ほぼ藤井流星では? 映像化したら是非藤井流星に演じてほしい。ちなみにそのキャラクターの愛称は「シゲ」。のちのジャニーズWEST……?

 

神山智洋演じる弟の赤川哲馬は、兄とは対照的にクールでローテンション、最初は腰掛ドラマーでバンドに対して思い入れがない。兄弟バンドというのが作り手のロマンを感じる。実際の兄弟バンドは揉め事も多い気がするが、テツは本当にシズマが大好きなのだろうなと思える部分が多く、徐々にバンドに対して愛情を持つようになる。これが可愛い。兄の友人であるパーカッションのコバに対して、「コバさん」だったのが「コバくん」になったり、バンドに馴染んでいく様子はとにかく可愛い。(バンドマン!という恰好をしているシズマ、派手な色の服を好むコバ、全身黒のオギノと並ぶ、普通の大学生ファッションのテツははちゃめちゃに可愛い

特に、電撃ロックフェスの最終審査の前に、緊張で手が震え、その上、元バンドのドラマーと再会し、自分はお払い箱になるんだ、と思い込み、思いのたけを吐き出すシーンは胸が締め付けられた。そんな繊細な役を演じる神山智洋は、「宇宙をかけるよだか」とは全く別人で、演技がナチュラルで幅が広いのだと改めて思った。ちなみに、このドラマ視聴後、神山智洋出演舞台「オセロー」を見ることができ、ひたすらに死んだ。役者神山智洋って天才では……???世界はちゃんと神山智洋を見てる……????「オセロー」の神山さんが良すぎて、役者神山智洋の演劇を観ないと死んでしまうと本気で思った。

シェイクスピア作品とは雰囲気が異なることは承知しているが、ジャニーズWESTが出演している舞台を見ることができることを楽しみにしていた。そして、はじめて神山さんと藤井さんを生で見ることができることも楽しみすぎて気が狂いそうだった。こんなに好きになったアイドルの初生鑑賞という経験が久しぶりだった。あれだけ映像で見た人たちを生で見ることができる。そんな当たり前のことに感動して、緊張した。毎日にようにジャニーズWESTを見ては、神山智洋の最高アイドルなカメラアピールを見るたびに死んでいたので、生で見たら本当に死ぬのでは……?と思っていた。

 

久しぶりにきた東京グローブ座。ここで藤井流星神山智洋を観る。なんだったら、藤井流星神山智洋ではなく、赤川静馬と赤川哲馬だ。アイドルのファンになったのに、初対面は劇場というのは、ジャニーズだからこその経験であるし、演劇がこの状況下でも止まらないでいてくれたおかげだと思った。

私は観劇が大好きなので、月に1〜2回は観に行っていた。2.5次元舞台、商業舞台、劇団舞台諸々大好き。それが4月から8月から5カ月も観劇していない。こんなに観劇にいかないのは数年ぶりだと思う。舞台を観ることができる。その嬉しさと緊張もあった。

 

入場前の除菌、検温が徹底され、チケットは自分でもぎるスタイル。入場時にフライヤーを渡してくれるのは嬉しい。これは今後も行って欲しい。そして、連絡先の記入。約半数の客しかいないので、トイレが全く混んでない。パンフレットを購入し、早々に座席につき、スマートフォンの電源を切り、瞑想をする。現在進行形で私の生活を支えてくれているといっても過言ではないジャニーズWESTの2人を見ることができる世界に感謝していると、開演のブザーが鳴る。噂には聞いていたが、ナレーションが神山智洋だった。圧倒的な可愛さ。一言一言が可愛い。可愛すぎてマシュマロが喋ってるのかと思うふわふわボイス。滑舌が物凄くいい。ナレーションがすごくうまい。のに、噛んでしまって「うぅ~どっからやり直そ。携帯電話からでいいですか?」と可愛すぎて間違いを使われてしまう神山智洋

ナレーションだけでも大満足し、暗転して、BGMが徐々に大きくなる。暗闇の中、開演を待つ高揚感を久しぶりすぎて、それだけで、もう泣きそうになってしまった。

 

照明がつき、舞台上にテツ、コバ、オギノが現れる。生の神山智洋のあまりの可愛さに一瞬帰ろうかと思った。つやつやの黒髪と、真っ白な肌と、遠目から見ても分かる睫毛の多さ。本物の神山智洋だ……と思うと見るのがしんどいのに、目は一切離せなかった。声もよく通って滑舌が良い。流石神山智洋

ぐだぐだと話す三人を遮るように、上部にあるジュリエットボックス(と言われるらしい)に立つシズマ。生の藤井流星の圧倒的なスター感。100人が見て100人がスターだと評価する美しきスターだった。金髪ロングヘアをストレートにして、その派手さに負けない綺麗な顔面と、長い手足の美しい頭身。神様に溺愛された造形品すぎた。藤井流星を見た時に感じるスター性はジャニーズで感じるスター性とは少し異なる気がした。このスター性どこかで浴びたことがあると考えた結果、いきついたのがLDHだった。LDHの顔面満点スターと言えば、TAKAHIROや登坂広臣だと思っているのだが、LDHのイケメン担当はとにかくスタイルがいい。その上筋肉をしっかりとつけている雄としての頂点感が最高なのだが、藤井さんにもそれを感じた。藤井流星、雄の頂点にいる生き物すぎる。細いイメージがあったのに、想像以上に腕も背中もしっかりと筋肉があり、甘めというよりはシャープで精悍な顔立ち、そして信じられないくらい長い脚。こんな生き物が同じ現世に……?私がLDHの男も好きだからそう感じたのかもしれないが、LDHで見られるかっこいい男のフェロモンを藤井さんから感じた。あと、物凄く小さい映画館の舞台挨拶で、生で斎藤工の時の、これが男性フェロモンなのか……と思ったのと同じフェロモンを感じた。アイドルをしていないから尚更それを感じたのかもしれない。藤井流星の男性フェロモンえげつない。長々語ったが、超かっこいい。

 

三人で話しているところに、シズマが登場し、大きなライブハウスから出演依頼が来たことを三人に告げる。(シズマを待っている間に、「ウネウネストローします?想像以上にウネウネしますよ!」とストローの袋にスロートで吸い込んだジュースをたらすテツがびっくりするくらい可愛くて、これが現役大学生の可愛さ……と頭を抱えた)

ライブ出演に向けて、気合を入れるために、バンド「悲しみの向こう側」お決まりの掛け声を言う。四人で「キエチマエカナシミー!」と手を上げる。と同時にかかる「証拠」。号泣した。劇場で、大音量でかかる「証拠」の破壊力は凄かった。毎日のように聴いているのに、その度に心が震える「証拠」を、久しぶりの劇場で、生の藤井流星神山智洋を見た直後に聴けば、それは誰だって泣く。

「証拠」を使ったオープニング映像が流れるのも、ドラマではエンディングだったから面白い。

ライブハウスに行くと、出演依頼をした店長はバンドのことを知らない。

このライブハウスに来た時、藤井流星が最初はストレートだった髪をハーフアップにしていて、天才では???とガン見をした。

ここで赤川兄弟の離婚した父親と再会し、それをシズマの元カノ(元カレ)だと勘違いしたメンバーと、父親のことを覚えていないテツに父親だと知られたくないシズマ、子供たちのライブを見たい父親が入り乱れて物語が進んでいく。

楽屋でドラムの練習をするテツが物凄い可愛さで、それを父親が褒めると、テツが嬉しそうに笑うのがまた信じられないくらい可愛い。可愛いが飽和してしんどい。神山智洋、睫毛がみっちり生えすぎて、一人だけアイライン引いているみたいになってるの天才的に可愛い。

 

ドラマの母親の再婚相手と交流する回でも、シズマが小さい頃からどれだけテツを気にかけ、大事にしていたかがわかるが、それ以上に今回の舞台では、それが表現されている。シズマが自分達を捨てた父親を憎み、嫌うが、テツに知られないようにするためだけに父親と手を組み、元恋人のフリをする。

それがテツにバレてしまって、テツが激昂するシーン。ここの神山智洋の咆哮が最高すぎて、心臓に響いた。心からの怒りであることが伝わる叫び声。これを聴けるのが舞台の醍醐味だと思うし、叫び声が胸に刺さる役者が大好きだ。神山智洋はまさにそれだった。どれだけ憤って叫んでも滑舌がよく聴き取りやすく、観客の胸を締め付ける。演劇の叫び声フェチなので、神山智洋の怒鳴り声を聴くことができて、それがちゃんと心に響くもので、悲しいシーンではあるが、最高の気持ちになった。

シズマの元恋人として信頼関係を結び始めていたが、父親であることがバレ、父親のことを拒絶するシズマとテツ。父親のコネでライブ出演が決まったことも知り、帰ろうとしたところに、父親が倒れた知らせを聞く。父親の元に駆けつけ、ライブハウスの店長から父親がガンであることを聞かされる。バンドメンバーからライブをやるべきでは?と持ち掛けられ、テツは退席をする。その間父親が目覚め、「ライブをやってもらうための嘘だ」と話す。それに激怒したシズマは、通話状態にしたスマホをその部屋に置いて、「今からテツに病気が嘘だったってことは話してくる」と伝える。シズマがテツにその話をすると、テツは「よかった……」と零す。父親のためにライブをしてもいいんじゃないか、というテツの気持ち聞くシズマ。ここの藤井流星が凄かった。テツの話を聞きながら涙をぽろりと零した。(おそらく毎回…?2回観劇して、2回とも泣くんだ?もしかして毎回泣いてるの?藤井流星女優……?)台詞を言いながら感情が高ぶって泣くのはよく見るが、テツの話をただ聞いているだけで、さらにはドラマや映画より回数の多い舞台で、泣くことができる藤井流星、役者すぎる。

 

この作品はバンドを題材にしているが、音楽を題材にしているわけではないので、ドラマの中ではバンドの音楽も演奏シーンもなかった。ドラマの中で歌うとチープな作品になることもあるので、コメディに特化したドラマ版は大正解だったと思う。しかし、バンドであるからには期待してしまう演奏シーン。舞台では演奏があるのかな……?でもドラマみたいにない可能性も高い……と思って観に来ていた。そんな中、舞台装置が転換し、楽器が現れる。そして登場する「悲しみの向こう側」。シズマの語りがあり、演奏が始まる。

「悲しみの向こう側」の曲を本人たちが演奏している。物凄く感動した。コバとオギノが演奏していることにも感動するし、なにより、シズマがギターを弾きながらボーカルをし、テツがドラムを叩きながらコーラスを歌う。ギター&ボーカル藤井流星の圧倒的なスター感。ぜっっっったいにこのボーカルがいるバンドは売れる。でもバンドにありがちな、ボーカルだけが引き抜かれる問題に直面しそうだが、シズマはそれを断り、バンドの絆が強くなる「正しいロックバンドの作り方冬」があっていいと思う。

ドラム神山智洋の最高の演奏。おそらく本当に叩いていると思うのだが、神山智洋ラムちゃんと叩けているの凄すぎる。素人目でしかないのだが、ドラム上手い……。初心者がドンドコやってるレベルではないように思えた。(神山智洋は元々ベースもドラムも経験があるらしく、電子ドラムのセットを家に組んでいた時期があり、父親役の中村梅雀さんが劇中で披露するほどベースが上手いので、中村さんと一緒にベースを新調する約束をして、空き時間にベースを教えてもらおうかな、と語っていたが、ベース、ドラム、ギターができて神山智洋で一人バンドが出来てしまう。音楽を愛し、音楽に愛された男、神山智洋もう神山智洋がヴァイオリン弾けるって言われたって驚かない気がする)

ボーカルのシズマとコーラスのテツの歌が最高だった。藤井さんの声は確かにジャニーズっぽいというより、バンドマンっぽいかもしれない。個性的で聞いただけで藤井流星の声だと分かる声は、ボーカルにピッタリだ。神山智洋の上ハモがとにかく最高。優しく高く広がる美しい高音に惚れ惚れした。主メロをワンフレーズ歌っただけで分かる歌のうまさ。ずっと聴きたかった神山智洋の歌だ、と思うと泣いてしまった。

ジャニーズWESTの歌が大好きだが、ライブが軒並み中止になり、私が生でジャニーズWESTの歌が聞けるのはいつだろう、と思っていたが、まさかストレートプレイの舞台でがっつり歌が聴けるとは思っていなかった。ジャニーズWESTの歌ではないが、藤井流星神山智洋の歌を聴くことができた。久しぶりの観劇、はじめて生で見る好きな人の姿、はじめて生で聴く好きな人の歌。この感動は一生忘れないと思った。ジャニーズWEST(2/7)やっぱり歌がうまい。最高。

そのまま、暗転、カーテンコール。藤井流星のナレーションを聴いて待つ規制退場。アイドルのナレーションを聴きながら、劇場で帰省退場を待つ経験なんて今後ないだろうから、一生に一度の貴重な経験かもしれない。

観劇後はとにかく満ち足りた気持ちだった。キャストの演技はみんな素晴らしく、二人の演技は想像以上に素敵で、やっぱりジャニーズWEST凄いと改めて思えた。はじめて劇場で、生で聴いた藤井流星神山智洋の歌を私は一生忘れない。でも早くジャニーズWESTのライブで生の「証拠」を聴きたいし、小瀧望の「エレファントマン」のチケットに落選して、絶望しているので是が非でも行きたい。一般に全ての力を注ぎ込む。

 

少しだけ思ったのが、ジャニーズWESTはダブル主演が多い。ジャニーズ主演の舞台はいくつか観たが、ダブル主演ははじめて観た。過去作品を見ても、ドラマも舞台もダブル主演が多い印象だった。藤井流星は主演ドラマがあるが、神山智洋の単独主演作はない……?「オセロー」も「ヴァンヴァンバーン」も観たが、こんなに演技がうまいのに単独主演舞台がない…?ジャニーズ事務所は正気か……?主演が全てではないことは重々承知しているし、神山さんは今井翼さんの代役に抜擢されるという点や、生田斗真さん主演の劇団新感線の舞台に多くの後輩がいる中から抜擢されたことからも、事務所から非常に高く能力を買われていることがわかる。でも、単独主演させないんだ……?ジャニーズWESTは人数が多く、現在ジャニーズ飽和期であることもあり、なかなか主演の順番が来ることも難しいのかもしれないが、それにしても勿体ないと思ってしまうのがオタク。藤井さんは「長瀬智也くんの作品が好き。あんな風になりたい」と語っていたので、長瀬さんのような男が憧れる男くさい俳優になってドラマに沢山出て欲しい。宮藤官九郎さん頼む。神山さんは、個人的に舞台の演技が物凄く好きなので、とにかく早く単独主演舞台をやって欲しい。贅沢な悩みかもしれないが、座長の神山智洋を見てみたい。そして出来れば暗い演劇がいい…。絶望して泣き叫ぶ神山智洋が見たい……。

 

欲望が漏れてしまったが、とにもかくにも「正しいロックバンドの作り方夏」と、ジャニーズWEST(2/7)との初対面(?)は最高だった。「正しいロックバンドの作り方夏」は配信も決定しているので、もう一回ゆっくり観れることが嬉しい。そして、また「悲しみの向こう側」の歌を聴けることが楽しみだ。チケットがない「エレファントマン」に行けることを信じて、下半期もジャニーズWESTを楽しく応援した。それにしても、「エレファントマン」の小瀧望のビジュアルが良過ぎる。傾国の美丈夫小瀧望

 


【公式】シンドラ『正しいロックバンドの作り方』《主題歌入り予告》がついに解禁!4月20日スタート!懐かしくも新しい!愛すべき奴らの人情喜劇!《僕らの人生、間違ってませんよね?》

 

online.johnnys-net.jp

舞台の配信は3500円。huleでドラマも配信をしている。ドラマ本当に面白いからおすすめ。6話のシズマがどっきりをかけられる話は爆笑したし、8話の電撃ロックフェスの二次審査の合否を待つ話はシズマが熱く、テツが優しくて泣ける。

約10年掛け持ち知らずのジャニオタがジャニーズWESTにハマった話

約10年掛け持ち知らずのNEWSオタクだった私が、ジャニーズWESTにハマった。

人が何かにハマった直後のブログが好きで、一度書いてみたかったので、ジャニーズWESTにハマって人生が最高にハッピーになった話を書きたい。結構長い。

 

NEWSにハマって数年間は他のジャニーズも追いかけて、円盤を買ったり、ライブに行っていたが、ここ数年は、ジャニーズではNEWSしか追いかけていなかった。ここ数年自分がジャニオタと名乗っていいのか迷うほど、自グループ以外のジャニーズに興味がなくなってしまい、私はこのまま掛け持ちすることもなく、死ぬのだろうと思っていた。

 

そんなジャニーズ事務所と倦怠期の間に、LDHにもハマり、今まで縁がなかったジャンルのエンターテインメントと出会い、ジャニーズグループオタクと、LDHオタクとその他諸々の何足かの草鞋を履いて、ライブに飛び回る充実した日々を過ごしていた。

 

そんなときにコロナウイルスのせいで、ありとあらゆる現場がなくなり、良質なエンターテインメントを摂取することで働くパワーをもらっていたので、エネルギーを何から摂取すればいいのかわからなくなった。友人と遊ぶこともできず、仕事もテレワークになり、家で一人で過ごす時間が格段に増えた。

エンタメジャンキーなので、何か良質なエンタメはないかと、アニメや映画を摂取し、数年間読んでいなかったいろんな漫画や小説を一気に摂取した。そのおかげで1~2カ月は楽しく過ごしていたが、見たいものを全部見てしまい、また物足りない時間が生まれた。そんなときに、いろんなアーティストのオンラインライブが配信されるようになった。

 

ジャニーズHAPPY LIVEの初回はNEWSが出演しなかったので見ていなかった。NEWSが出演する6月18日の配信では、Hey!Say!JUMPとジャニーズWESTが出演すると知り、元々JUMPはライブに行くくらい好きだったので、NEWSもJUMPも見れてお得だな~と思ったが、WESTに関しては、特に何の感情も持っていなかった。

思い返せば、音楽番組で全グループのパフォーマンスは見たことがあるし、デビュー組のライブ円盤は、ほとんど一度は見たことがあったのに、WESTに関しては何も知らなかった。重岡大毅くんが「溺れるナイフ」で好演していたことと、藤井流星くんが、E-girls萩花ちゃんと、夏恋ちゃんのお兄ちゃんであること、「ごくせん」が好きだったので、BADの二人は好きだったこと、小瀧望くんは加藤シゲアキのドラマで共演していた顔が可愛い子、くらいの知識だった。あとのメンバーに関しては顔も名前も知らない。パフォーマンスに関しては、「ええじゃないか」のイメージしかなかった。

 

6月18日の配信でJUMPを楽しく見て、NEWSのライブは泣きながら見た。泣きすぎて、ぼーっとしていたので、最初に見たときはWESTのライブは頭に入ってこなかった。でも、本来なら年功序列的にNEWSがその日のトリを務める可能性も高かっただろうが、WESTが楽しくトリを務めてくれてよかったなと、泣きながらぼんやり見ていた。本人たちも「俺らがトリでええんですか?」「見るのやめた人もおるかもしれん」「そんなことない、ジャニーズファミリーはみんな優しいから」といった会話を聞いて、ほっこりすることができて、本当にWESTがトリで良かったと思えた。

 

その日以降も毎日のようにその日の配信を見ていた。すると、NEWSだけではなく、WESTも一緒に見ている自分に気が付いた。「ええじゃないか」でわちゃわちゃと騒いでいるイメージしかなかったWESTがストリート系の黒の衣装で歌う、このかっこいい曲はなんだ。第一声の藤井流星のビジュアルと所作の完璧さはなんだ。この令和の世に、金髪ロングハーフアップって二次元か??この曲(W trouble)頭から離れないな???おしゃれすぎでは????

それからの0秒から始まる「Big Shot!!」めっちゃかっこいいな???ラップを歌う子(神山智洋)めちゃくちゃ上手だな????藤井流星の金髪ハーフアップは本当に二次元すぎてすごいな???

と感情がぐちゃぐちゃになりながら、楽しそうに歌って踊るWESTが眩しく、またちょっと泣きそうになってしまうのに、見ていて本当に元気が出た。

「We are WEST!!!!!!!」はメンバーの楽しい!が伝わってきて、自己紹介曲がこんなにお洒落なの凄いし、C&R盛り沢山で、ライブで最高に盛り上がるやつじゃん…と見ていた。(のちに神山智洋が作った曲だと知ってしぬ)

MCでは、重岡くんが「いろいろ考えてたけど、イントロ始まってもうどうでもええわ!ってなった」と言っていたのが印象的で、本当に楽しんでいることが伝わってきた。「神ちゃんのmake some noiseがやばかったな!」と桐山照史くんが言っているのを見て、このラップがうまい子が神ちゃん…と見ればみるほど、いろんなことが気になってくる。

「はんぶんこ」を見て、泣きそうになりながら、WESTもしや歌がめちゃくちゃうまいのでは…?ということに気づいてしまい、そんなイメージが全くなかったので(すみません)、もっとWESTの歌を聴いてみたいと思うようになった。ファンのためにメンバーで歌詞を書いた曲を歌いながら、ファンがいない客席をバックに肩を組むWESTは幸福の象徴のように思えて泣きそうになってしまう。(のちに藤井流星企画編集の「はんぶんこ」動画を見てしぬ)

そんなしんみりした気持ちになっていたら、「PARA!PARA!チャーハン」が流れ、これはいったい…?と困惑した。でも、これがWESTのパブリックイメージかも…と思いながら、WESTのパフォーマンスの緩急にさらに興味を持つ自分がいた。

 

ラストの「証拠」。これを聴いて泣いてしまった。私の2020年ジャニーズ楽曲大賞一位はこれだと思う。ロックサウンドにのせる7人の歌は力強く、エモーショナルで、文句の付けようがないほどうまい。単純にうますぎる。イントロなし0秒から全員のユニゾンで始まる曲は最高と相場が決まってる。7人の魂が乗っかっている歌に心が震えないわけがない。そして神山くんの美しすぎるハイトーンボイス。中間くんと神山くんのハモリが好きすぎて、このハモリはだれだ???神山くん??????歌がうますぎない??????重岡くんの歌い方最高すぎるし、相手の子も歌がうますぎない????(のちに濱田崇裕だと知る)神山くんの高音やっば。こんな疾走感のある曲で、そんな全員ハモるの??????すごすぎない??????全員歌がうますぎない??????こんな歌がうまいの隠して、ええじゃないかって言ってたの???ええわけなくない????

「証拠」のWESTの歌に完全に心を奪われてしまった。NEWS以外のアイドルの歌でこんなに心を震わされることがあると思ってなかった。それほどまでに、ジャニーズWESTの「証拠」は衝撃的だった。7人のユニゾンの力強さと、一人一人が個性的な声でありながら歌う技術が高く、呼吸をするようにハモりあう。「証拠」の爽やかで前向きな気持ちになる曲と、すべてを肯定してくれる歌詞をジャニーズWESTが歌うのは最高の掛け算すぎる。自グループ以外の楽曲でこんなにも好きだと思った楽曲も、こんなにも歌が好きだと思ったことがなかったので、一気にジャニーズWESTを知りたいという欲求が生まれた。

 

ここから数週間で転がり落ちていくのだが、まず元々WESTが好きでライブも参戦済み、ライブ円盤も多数持っている友人がいたので、配信見てすぐに、円盤見たい!見たい!と強請り、見せてもらうことになった。この友人が死ぬほど趣味が合う恐ろしい宣教師すぎて、転がり落ちるというより、まっすぐに穴にダイブしていった。

友人も最新作「WESTV」の円盤は持っていなかったが、友人の職場の先輩に私のことを話したところ「WESTのライブは最新作が最高だから!」とわざわざ円盤を貸してくれたのだ。良きファンがいるグループはいいグループ…。

大量の円盤があったので、友人が抜粋してくれたのだが、そのチョイスが全部ツボすぎた。友人はまず「WESTV」の「スタートダッシュ」「アカツキ」「Drift!!」「赤いマフラー」を見せてくれた。

「証拠」で掴まれた心臓を「アカツキ」で握りつぶされた。「アカツキ」ジャニーズ曲として100000000000000000点すぎでは?????????これ嫌いなジャニオタいないでしょ???????この少し切ないお洒落なサウンドと、綺麗に揃った艶のあるダンス、そして、一列になったメンバー越しに重岡大毅神山智洋が対になるフォーメーション。あと、神山智洋歌がうますぎない?そしてサビ前の「君はすべて受け止めてくれるかな」がかみしげのハモリで、切なげに歌う重岡大毅と、満面の笑みで歌う神山智洋え、そんな可愛く笑う……???????歌うっま、かわいい……藤井流星の顔面美しすぎる……中間淳太の所作が品のある女子ドル………待って毎秒カットが美しい……そうかジャニーズエンターテイメント(レコード会社)の仕業……あ、美しい重岡大毅のセンターの前に人は皆無力…………。(少年倶楽部版では「君はすべて受け止めてくれるかな」は、重岡くんが抜かれていた。そこはセンターを抜くのが普通だと思う。それなのに、神山くんを抜いたジャニーズエンターテイメントの忖度なく良いカットを使うという心意気に拍手喝采しかない)

 

アカツキ」にボコボコにされたあとの「Drift!!」。フォーメーションが美しい……淳太くんの立ち姿が女性……ダンスが死ぬほどかっこいい……え、WESTって歌がはちゃめちゃに上手いのにダンスもちゃんとうまいんだ……濱田くんの歌めっちゃうまい……桐山くんの地声のままの高音がすごい……からの絶対的センター重岡大毅の歌のうまさ……そこからの、神山智洋のうまかわいい歌とピース……WESTの歌がうまいを重ねていく手法なんのなの……??ラストの小瀧望の歌もうますぎるな?????歌がうまい人しかいなの???????(のちに神山智洋の振り付けと知ってしぬ)

普通どこのグループにも一人、多くて二人、歌がうまいポジション、またはセンターで見せ場のパートを担当すると思うが、WESTでは抜群に歌が上手い子が多すぎて、歌が上手いことが個性にならない。そして全員が落ちサビ、大サビを歌える上手さ。さらに、全員がハモリあえる歌の安定感。WESTハモリすぎでは????

「赤いマフラー」で歌の上手さで頬を叩かれながら、ジャニーズWESTがこんなに歌が上手くて、ダンスがうまいグループなんて知らなかった……恥ずかしい……なんで誰も教えてくれなかったの……と思い、後戻りできない気がしてきた。

個々の能力値の高さを見せつけるラッシュのあとに、コントコーナーをする緩急のつけ方がすごい。後々知ったけど、これもすべて藤井流星プロデューサーの策略らしく、顔とスタイルが死ぬほどいい上にライブ演出もやるのか???と頭を抱えた。

 

友人が絶賛する「間違っちゃいない」を見る。重岡くんがピアノを弾いているのも驚きで、あまりにも楽しそうな表情にもまた驚いた。どこのバンドのボーカルかな?と思っていると、作詞作曲重岡大毅……ジャニーズWESTの不動のセンターはピアノを弾きながら歌を歌う上に、楽曲制作までするの??映画の話??????

この曲のあったかいのにどこか切なくなる雰囲気は、重岡くんが精神的につらい時期に感じたことを歌にした曲だからなのだと後々知った。重岡くんが楽しそうにピアノを弾くのを見つめる神山くん、重岡くんと目を合わせてギターを弾く濱田くん。何もかもが幸福に包まれているその空間の起源は、重岡大毅がひとりぼっちだと感じた苦しい経験と、そこからひとりでないと思えた何かから生まれた曲って、重岡大毅ジャニーズWEST、ドラマか何かかな????そんな曲が好きに決まっている。WEST、個々人の能力値がカンストしている上に、アーティスト性まで兼ね備えてるってハイスペックアイドルすぎる……。

ジャニーズWESTにおけるセンター重岡大毅がとにもかくにも美しい。デビュー曲「ええじゃないか」の「これが生き様やねん 晴れ舞台やねん 踊って舞い上がれ パッと花吹雪」の「花吹雪」で、全員がセンター重岡大毅に花吹雪を降らす振り付けをする。それを受けて重岡大毅は一言叫んで、ライブではWEST全員が駆け出すことが多い。ジャニーズのセンター文化とは業を背負わせるものだと思う。ジュニア時代物凄い人気だったらしい重岡大毅が共に育った関西ジャニーズJr.を代表してデビューしたジャニーズWESTのセンターでいることの重圧はどれほどのものだろうと思うが、そんなセンターにメンバー全員から花吹雪を降らせる振り付けをするジャニーズよ……。そして、そんな不動のセンターの重岡大毅が一人悩み生まれた曲「間違っちゃいない」のAメロが「涙一粒 星降る夜に 光れない馴染めない なぜ同じように生きれないの」だということの凄さ。重岡大毅という生き物があまりにも美しいアイドルすぎる。

 

さらに、凄いと思ったのが、WESTは曲間に無駄がない。ユニット曲の衣装はそのまま7人で歌える同じ衣装にしているのに、どちらの楽曲のイメージにもあっている衣装になっていたり、きらびやかな衣装をステージで演出として脱ぎ着することで無駄な間を作らないなど、随所に時間やセットリストの緻密な計算がされていると感じる部分があった。「ONI-CHAN」で可愛い衣装を着た藤井中間は曲とイメージがぴったりあっているのに、その直後、二人がそのまま電話に出る動作をしてからの、メンバー全員での「100%I Love You」。これも楽曲のイメージと衣装がぴったり合っていて違和感が全くない。なんと美しい構成……と感動した。

どこまで藤井プロデューサーがやっているのかはわからないが、メンバーも「流星はストップウォッチ持ってやってる」と言っていたので、それらの計算もあの平成のトレンディドラマ主演俳優代表のようなイケメンの藤井流星がやっていると思うと、恐ろしくて震える。あの顔面は顔がいいだけで、あと何もできなくて許されるのに、歌もダンスも出来て、演出もしている上に、「はんぶんこ」の企画編集もするファンへの愛の大きさと行動力もあるって、少女漫画のヒーロー通り越して、少年漫画の主人公では????

 

ゴリゴリに踊る「YSSB」のかっこよさに打ちのめされ、(こんなEDM曲でもハモリすぎでは?????センターがころころ変わる良さ、神山智洋の落ちサビの最高すぎるパフォーマンスからの、絶対的センター重岡大毅の降臨が天才)、「傷だらけの愛」でダンスがうまいのはわかったからもうやめてと頭を抱え(こんな踊る曲でも呼吸をするようにハモりすぎでは??藤井流星顔がいい、濱田くんの歌がうまい、重岡大毅降臨は必須のWEST最高、小瀧望の最高のエースっぷり)、お腹がいっぱいだったのに、「パリピポアンセム」で重岡大毅中間淳太の運動会に脳を揺さぶられた。友人曰く、「淳太くんはファンサめっちゃする!」のに、そんな中間淳太を捕まえて、ファンサもさせずに、会場中を引きずりまわす重岡大毅なんなん……?私は何を見せられている……?往年の花嫁をさらうタイプの洋画……?????初見の衝撃が凄すぎて、これがWESTの距離感……????としんどくなった。

いまだに繰り返し見ても、周りのメンバーがファンサしまくっている中、メンバー二人が手を繋いで、ファンには目もくれずに会場中を走り回る状況を理解できなさすぎて最高な気持ちになる。それが一番のファンサ……。

 

 

そのあと、「なうぇすと」を見せてもらい「Unlimited」でまた心を掴まれた。宇宙を模したような美しい衣装を着て「無限」を歌うアイドル尊すぎる。この曲が物凄く好きになった。見た瞬間、「死ぬ前に見る夢じゃん。もう帰ろ。いいライブだった。満足した」と言って、「まってまだ二曲目」と言われながら見ていると、次が「パリピポアンセム」。「やっぱりライブ終わったよね???」となる、後半の死ぬほど上がるセットリストを浴びて、混乱した。こんなの2曲目3曲目にしたら、「今日のライブも最高だったな!」と満足して帰るファンがいないのか???と心配になった。

この衣装が物凄く好きなのだが、WEST衣装班は中間淳太をいかに綺麗に見せるかに命をかけているのだろうと真剣に思った。普通はこういう形違いの衣装のデザインは、メンバーで一番高身長の人が、一番ロング丈のジャケットを着る。単純に背が高い人がロング丈を着た方が美しいのはわかりきっている。でもジャニーズWESTは違う。「Unlimited」では一番ロング丈を中間淳太に着せる。ロング丈ジャケット+スカートという一人だけ段違いに布の量が多い。一人だけ英国貴族女性のような布の多さ。「WESTV」の「アカツキ」の赤衣装でも一番のロング丈は中間淳太だ。小瀧望藤井流星というジャニーズ屈指の高身長コンビを差しおいて、ロング丈を着こなす美しく品のある中間淳太への、衣装班からの強い愛情を感じた。最高に似合っているし、一番目を惹くので、これからもロング丈の衣装を着てほしい。

 

挨拶では、桐山くんの同担拒否の黄色ジャス民発言で、私は何を見せられてる……????(二回目)と抜け出しそうな魂を飲み込んで見た、「King of Chance」。神山智洋はトランペットができるの……????あと首に貼ったタトゥーシールが天使の羽根って、天使であるという自覚が……?????(のちに緊張して震えながらトランペットを吹く神山智洋を知ってしぬ)

冒頭のトランペットで度肝を抜かれる上に、このお洒落な曲は演出も凄い。ジャニーズが曲中に服を脱ぐのはありがちだが、ジャニーズWESTはその定石を分かった上で、ステージで一枚ずつ服を着ていくのだ。ジャケットを羽織るくらいならあるが、シャツ一枚で登場したところから、ベストを着て、ジャケットを着れば、全く別物の衣装になる。誰がこんな簡単でお洒落な演出を……??????ジャケットをジュニアに投げさせて、大サビ前には全員が完璧な衣装になっているなど、単純な演出を丁寧にやっている上に曲の雰囲気と合っていて、ものすごく素敵なものになっているから本当にすごい。

 

「CHO-EXTACY」の小瀧望、世界を統べる存在すぎて二度見した。(小瀧くんは別のグループなら間違いなくセンターをしていた器だと思うのだが、WESTのエースというポジションが最高なのだと、パパジャニ等々を見て理解する)WESTはジャニーズでも平均身長が高めのグループだと思うのだが、スタイルがいい人が多くダンスが美しい。色っぽい曲では中間淳太が毎カット死ぬほどえっちだから、きっとジャニーズエンターテイメントも苦渋の決断で泣く泣くカットした最高の中間淳太がたくさんあるのだろうなとわかる捨てカットの無さ。

ジャニーズエンターテイメント大好き芸人になりそうなくらい、ジャニーズWESTの円盤を見て、改めてジャニーズエンターテイメントの丁寧な仕事っぷりに感動した。偶然にもNEWSもジャニーズWESTもレーベルメイトであり、ライブ映像の絵のように美しいこだわり抜かれたカット、そしてライブ円盤の最高のメニュー画面がジャニーズエンターテイメントの仕事であることを実感させてくれる。本当にこの世で一番好きな円盤はジャニーズエンターテイメントの円盤。ライブ映像の良さはジャニーズがピカイチだし、ジャニーズエンターテイメントの編集は本当に神がかっていると思う。

「CHO-EXTACY」のV字で花道を歩くWEST最高すぎるのに、その先頭でラップを歌う神山智洋……さらに並んでラップを歌う藤井流星……「君の I Love You に殺されそう」で手のハートを作りながら歌う神山智洋……指先で宙にハートを描く中間淳太(後列なのに絶対に使いたい!!!!というジャニーズエンターテイメントの意思)……

この一連の流れが毎カット最高すぎる上に、6人が道を開け、そこに降臨し、ゆっくり歩いて歌う濱田崇裕……を押し退けてどエロく歌う中間淳太……???その緩く押し退ける所作なに……???品があるのにえっちすぎない…?中間淳太、美そのものでは……???

中間淳太に全てを持っていかれたあとの、桐山重岡、小瀧神山の美しいハモリ。ジャニーズWESTのセンターって誰なの???????となるほどの全員の能力値とアイドル力の高さを目の当たりしている時に来るスーパー重岡大毅センタータイム……これだけの逸材のセンターに立つのが相応しいのは重岡大毅だと言わんばかりの演出……これがジャニーズWEST……

ジャニーズWEST最高……ってなっていると、また中間淳太が指ハートをしているのが凄い。アイドルが満ち溢れている……。しかも、終始全員歌がうますぎるのだが、大サビ以降の神山くんのハイトーンボイスは凄すぎる……神山智洋の歌が優勝……と思っていると、桐山照史のハイハイトーンボイスが乗っかってきて、ジャニーズWESTお得意の「凄い」の上乗せ。本当になんで今の今までジャニーズWESTの歌を知らずに生きてた???ってレベルで歌が最高。

 

そんなかっこいい曲の次は、ジャニーズ大好きアクセントダンスでキメキメのあと、アイスクリームの被り物を被ってミニバイクで花道を滑走するというこの世界でジャニーズWESTしかやらないであろう「Mr.Sumeer WEST」。緩急の鬼。

「雪に願いを」では小瀧くんを見つめる濱田くんの目が父性に溢れていて、この二人はそんなに仲良しなのか……と思ったが、のちに、はまこたの凄すぎるエピソードの数々を知ってしぬ。濱田くんの歌がすごく好きで、透明感があり、どこまでも優しく伸びていく歌が濱田くんの性格をそのまま表しているようで本当に美しい。

「のんちゃんはFINE BOYSのモデルもしてるよ!」と友人に教えてもらったが、とにかくスタイルがいい。その上、ザ・ジャニーズ系のイケメン顔。ドラマで見たときは顔が綺麗な子のイメージしかなかったが、顔があれだけ可愛いのに、ライブではアクロバットに挑戦したり、ギターに挑戦したり、常に挑戦をする人だと知って驚いた。メンバーへの甘えっぷりと、おしゃべり上手な一面も知り、顔がいいだけ全てがうまくいってきたみたいな最高のビジュアルをしているのに、歌もダンスもうまくて、サッカーがうまくて、ライブで挑戦し続ける向上心があって、入院した濱田くんの病室に5時間滞在するメンバー愛があって、舞台も難しそうな役をやってるって、乙女ゲームの攻略対象キャラクターのセンターみたいな存在この世にいたんだ????小瀧望こわい。すごい。ビッグベイビーは可愛すぎて頭を抱えた。納得の国民の弟。

 

「I got the FLOW」は藤井神山の最高パリピユニット曲すぎるし、この二人のラップが最高すぎて天才。藤井流星は呼吸をするように客席を湧かせるから天才アイドルすぎる。(LDHはリアル兄弟大好きだから、藤井流星LDHに入ってたら死ぬほど推されてハイローに出てたんだろうなと思ってしまったが、アイドル藤井流星が最高)アゲアゲなクラブミュージックにぴったりな奇抜な衣装の2人と、5人がそのまま合流して、曲間に無駄な間がなく、次の7人曲に進むから、ここでも最高な構成が光る。ひとつひとつがぶつ切りになっていない、流れるような構成を見ていると作り手のライブへという作品へのこだわりを感じて、幸せな気持ちになる。

神山智洋の歌が好きすぎるのだが、超ハイトーンボイスで歌ったと思えば、低音ボイスでラップを歌い、普通に歌うとかわいらしい歌声。どれだけの歌が歌えるの?????その上、アクロバットも得意で簡単に飛び跳ね、ダンスが得意でジュニア時代は振り付けをすることもあり、WESTの「Drift!!」も振り付けをして、さらにはWESTの楽曲を多数作詞作曲し、ギターの上手さも一級品なのに、ユニット曲では重岡大毅に頼まれてパーカッションをして、自らトランペットにも挑戦して、シングルMV撮影、ライブの公演ごとに髪色を変えるサービス精神、メンバーからオカンと言われる世話焼き、スイーツを自作する料理の腕前、それなのにジュニア時代は尖ってたって、まだあると思うが、神山智洋のトピック多すぎでは????泥酔して夜中に考えた漫画のキャラクター????

「one cahance」が好き過ぎて、シングルであると疑わなかったのだが、ドラマ楽曲でありながら、シングル化されていないらしく、既視感を感じた。*1そういう曲は大体良い曲。この曲にはジャニーズWESTの凄さが全部詰め込まれていると思った。藤井流星が最高のセンターで、ゴリゴリに踊り、フォーメーションが美しく変わる。そして、ワンフレーズずつ代わる代わるハモリ合う。こんなに踊る曲でハモリまくるジャニーズWEST凄すぎない???7人だから、全員がハモリあった結果、濱田くんが2回登場する曲割もある。こんなメンバー全員が完璧にハモリができるグループいるの?それがジャニーズWEST……。歌って踊る、をここまで丁寧に完璧に体現しているジャニーズWESTは、本当にジャニーズの名前に相応しいと思った。

 

あと、宣教師友人が天才なので、桐山重岡の「乗り越しラブストーリー」、中間淳太「TAMER」等々を見せてくれて、ピアノを弾く重岡大毅三線を弾く桐山照史天才すぎるし、中間淳太の「TAMER」はオタクの天才の妄想を具現化した夢の曲。自分を調教師にして、メンバーとファンを調教するというコンセプトを思いつくの最高すぎて気が狂っているし、自分のソロ曲でメンバー全員を召喚するの天才の発想かつ、メンバーの理解が凄いし、そんな狂った楽曲を作詞する中間淳太天才すぎる。ソロ曲全員分見たい。

 

そんな初回ジャニーズWEST鑑賞会を経て、まだ自担いないし、課金してないし、ちょっと見ようくらいの気持ちだったのだが、鑑賞会の帰路には、WESTが出演した、YouTubeにある3月29日のHAPPY LIVEを検索していた。「箱推しできないとハマれないけどWESTは箱推しできてしまう……怖い……」「でもまだ無課金だし……」という私に対して、宣教師友人はその日見て私が気に入った楽曲と、それが収録されている円盤を一覧にして送ってきて「買ったら教えてね!」という鬼の追い込み。そして、友人も持っていなかった「WESTV買いそう!」という始末。結果的に現在、私も友人もWESTVを買っている。無課金とは……???

鑑賞会の次の日には「証拠」を買っていた。無課金とは……???そこからはもう流れに身を任せていたら、気づけばジャニーズWESTのライブ円盤はほぼ揃ってしまった。

 

WESTの歌が好きなんだな、と思いながら、地上波のパパジャニWESTを見て、その仲の良さと面白さを知り、すぐにparavi に入ったのは致命傷だったように思う。パパジャニのせいで引き返せなくなったといっても過言ではない。料理が出来て几帳面で綺麗好きで、テレビのお金でも安く買い物しようとする神山智洋や、少年の恋バナを聞きながら風呂に入る顔面1000000点の藤井流星、魚がさばけて絵本が描けて料理上手で褒め上手、全子供に優しく接する保育科卒の桐山照史、濱ちゃんがおらんと無理!淳太構って!ブータン!な5歳児の重岡大毅、できないこととできることと高低差が凄すぎる突っ込みが忙しい中間淳太、全員の愛情を一身に受けながらも常にフラットで優しい濱田崇裕、子供に注目が集まると子供側に行って注目を集めようとする国民の赤子小瀧望。こんなの全員好きになる以外の選択肢がない。パパジャニのことも書いていたらブログが終わらなくなるので割愛するが書きたい……。パパジャニで見せる仲の良さがすごい。本当に親戚のような距離感。誰かがボケれば誰かがノリ、誰かが突っ込む。どの組み合わせでもわちゃわちゃと楽しそうに絡み合うWESTはコンビ萌えの可能性も無限すぎる。

 

ジャニーズWESTというグループが7人でデビューするに至った経緯も知り、そんな壮絶な経験をしているから、7人の絆はこんなにも強く、こんなにもファンを大事にするのかと納得した。

鑑賞会をした直後、友人から「これ見て!」と、ジャニーズWESTが作った「はんぶんこ」の動画を見た。自粛期間中にメンバーが歌詞を書き、メンバー自ら撮った素の姿を、藤井流星が編集したMV。この中で藤井流星が「ジャニーズWESTにとってファンのみんなとは?」と書いた紙を見せると、7人全員で「僕らのはんぶん」と1文字ずつ書いた紙を掲げる。これを見て号泣してしまい、この人たちの半分でいられるファンはきっと幸せなんだろうなと思った。同時に、その半分になりたいなと思った。その時思った通りにジャニーズWESTのファンになった。

 

エンターテイメントが好きすぎて、常に現場の予定はたくさん入っていたが、コロナウイルスが流行りはじめて、次々なくなってしまった。楽しみにしていた舞台は公演が中止になり、行くはずだったライブはすべて返金になった。その中には、2度と開催されないだろうと思えるものもあった。日々働くだけで満足できるほど仕事人間ではないし、遠出もできない状況で、自分は常日頃エンターテイメントが与えてくる非日常の幸福感にどれだけ救われているのか分かった。

何もかもコロナウイルスに奪われたような気持ちになっていた私にとって、ジャニーズWESTとの出会いはコロナウイルスが与えてくれた唯一のものだ。仕事に疲れても、推し活でしんどいことがあっても、ジャニーズWESTはいつだってぽかんとあったかく存在してくれていて、笑わせてくれて、歌で元気をくれた。改めてジャニーズってすごい。アイドルってすごい、と心底思えた。ここ数年、ジャニーズの他グループに興味がなかったのに、ドリアイのYouTube動画で関ジャニ∞の大倉くんの美しさを改めて実感したり、ドリアイや少年倶楽部を見て、なにわ男子を知ったり、ジャニーズへの興味が物凄く湧いた。そのおかげで、日々楽しく過ごすことができている。

 

エンターテイメントで満たされていた欲求は、エンターテイメントでしか満たされない。ぽっかり空いていたエンタメ欲を、ジャニーズWESTがまるっと満たしてくれた。生でジャニーズWESTを見たことがないのも、私にとっては良かったのかもしれない。まだ生のWESTの良さを知らないから映像で大満足できる、ファンになりたての頃の特権を幸せに味わっている。

ジャニーズWESTは応援歌が多い、と本人たちがよく言うが、ジャニーズWESTの応援歌は、未来を応援するような歌ではなく、「今」を肯定してくれる曲が多い。「証拠」は今のそのままの自分が頑張ってきた証拠だと肯定してくれる曲だ。重岡大毅作詞作曲の「間違っちゃいない」は過去も未来も、頑張れない今も、情けない自分もすべては間違っていない、と肯定してくれる。私が大好きな「ホメチギリスト」もまさに肯定ソングで、男女問わず、日々頑張るあなたは偉い!とただただ褒めてくれるジャニーズWESTらしい曲だ。そして、デビュー曲の「ええじゃないか」はもうタイトルから全肯定してきている。そう思うとジャニーズ事務所も最初から、ジャニーズWESTだけの応援歌を歌わせるつもりだったのかもしれない。流石ジャニーズ事務所さま。

ジャニーズWESTのこの楽曲たちを応援歌と、まとめてしまうのは少し勿体ない気がするので、肯定ソングだと思いながら日々パワーを貰っている。ジャニーズWESTの楽曲は、背中を押すのでも、手を差し伸べるのでもなく、横に座って背中をぽんぽんと叩いてくれるような優しさがある最高の肯定ソングだと思う。

きっと数年後に令和二年はつらかった。でもその時にジャニーズWESTの「証拠」に救われていたなぁと思い出すのだと思う。そう思うと、今のこの物足りない時間も、印象的な思い出のひとつに変わる気がする。会えなくても、話せなくても、誰かを幸せにできるアイドルってすごい。それを改めて実感させてくれたのは、ジャニーズWESTだった。ジャニーズらしくない、と自分たちのことをWESTはよく笑って言うが、私にとっては最高にジャニーズらしいグループだと思えた。これからも、ジャニーズWESTが全力で歌を歌う姿をひっそり見つめていきたい。

 


「Johnny's World Happy LIVE with YOU」 2020.3.29(日)20時~配信 【関ジャニ∞ / ジャニーズWEST / なにわ男子】

*1:NEWSのドラマ楽曲がシングル化しないことはよくある

増田貴久がNEWSの星になる令和二年

元々音楽が大好きでいつも聴いていたamazarashiが、外出自粛中に無料配信をしたライブ「新言語秩序」の後に、ボーカルの秋田ひろむさんが自宅のスタジオで歌った新曲「令和二年」を聞いて泣いてしまった。

 

旅支度終え 誰か呼ぶ声

情熱からおよそ遠い情熱

今日ならば晴れ 風はしわがれ

旅立つことない旅立ちの日

 

とげられぬ夢 やむを得ぬ故

恨めしく睨む空 令和二年

封切りの映画 新譜のツアー

中止の入学式 令和二年

令和二年

この歌を聴きながら、令和二年を生きる人はみんな何かしらの悲しい思いや、悔しい思い、辛い思いをして生きてるんだろうなと思った。みんなが悲しいから我慢しろではなく、悲しんでいいのだと言われているような気持ちになれた。

(この楽曲は音源化されていないけど、ファンによって動画は上がっており、ご本人もそれを容認しているようなので、一度見てほしい)

 

コロナウイルスが流行らなければ、私は今年はじめてamazarashiのライブに行くはずだった。春のツアーのチケットを取っていたのに、振替公演になり、それも延期になって、秋に開催されることになった。amazarashiのライブに行こうと思えばおそらく本来春に開催されたライブと同じ内容のライブが見れるのだろう。

 

ライブに行くことが生きがいなので、いろんなライブのチケットを取っていた。それは全部返金になった。でも、来年、再来年開催されるだろうという安心感があったから、焦燥感はない。

 

NEWS以外はきっと全部本来のライブを見ることができる。大好きな四人のNEWSのSTORYのライブだけが永遠に見れなくなっただけだ。

 

きっと感染症の歴史を語る上で、重要な出来事として将来語られるのかもしれない、令和二年のコロナウイルス。いろんな人が多くのものを奪われたり、失ったりしている世界で、NEWSも大事な一人を失ってしまっただけだ。悲しくて寂しくて仕方がないけれど、私がつらいだけだ。ただそれだけのことだ。ただそれだけのことにしてしまいたい。

 

悲しい話をしたいのではなく、それは過ぎ去った事実であり、乗り越えるべき過去になってしまったので、未来のことを考える。

これからのNEWSはどうなるんだろう。NEWSはNEWSをどうするんだろう。

 

赤と青という強い色を失ったNEWSは、困難を乗り越える四人の男として立ち上がる道を選ばず、キラキラ可愛い四人の王子様になる道を選んだ。そのコンセプトが成功したのは、手越さんの存在が大きかったように思う。

キラキラで可愛いNEWSの苺になってくれた手越祐也はもういない。もう一度NEWSがNEWSをブランディングし直さないといけない。NEWSはどういう選択をするのだろうか。

 

私が初めて買ったNEWSのシングルは「星をめざして」で、その中で私を惹きつけたのが増田さんの「星をめざして 君に導かれ」という落ちサビだった。

まっすーという存在は知っていたのだが、当時邦ロックが大好きな学生だったので、ジャニーズというものとは縁がなかった。幼少期から身内にジャニーズ好きもおらず、女性アイドルにもハマらなかったので、本当に増田貴久がはじめて興味を持ったアイドルだった。

妹の友人が物凄いジャニオタで、いろんなジャニーズの出演番組を録画したDVDを貸してくれた。「星をめざして」の時は、沢山音楽番組に出演していたので、「星をめざして」だけでもいろんな番組で歌う姿を観た。そのどの番組でも懸命に丁寧に歌う増田貴久を見て、こんなに幸せそうに綺麗に歌を歌う人を見たことがないと感動し、気づけばライブ円盤まで借りていた。

 

「DREAMS」で泣きそうになりながら歌う増田さんを見て、アイドルってこんなにも魂をのせて歌を歌うのか、とアイドルに対する偏見も消えた。あっという間に円盤を買い、CDを買い、ファンクラブに加入していた。

私のエンタメオタク人生で、増田貴久に出会ったのが始まりであり、終わりだったと思う。こんなに素敵なアイドルを見てしまったら、知らなかったアイドルに対する敬意を覚え、興味がなかったダンスに惹かれるようになり、増田貴久のせいで(おかげで)、その後の人生を楽しく狂わされてしまった。

 

アイドルというのは大なり小なり、人の人生を変える存在であると思う。特にジャニーズは、活動時期が長いので、子供の頃から好きなファンも多く、アイドル一人によっていろんな感情を経験するファンも多いはずだ。そして、代わりがいるのもアイドルだと思う。あれだけ好きだった人がいても、別の人に夢中になれる。何かで悲しい気持ちになっても、それを埋めてくれる存在はきっとどこかにいる。そうなれる人は人生を楽しんでいるし、絶対にその方が心穏やかに過ごせる。

でも、世界には本当に代わりがいないと思っているファンもたくさんいて、誰かがいなくなれば、その空いた穴を持ったまま、アイドルから離れる人もいる。そんな人もきっと何か心を満たせる誰かやエンタメが、そんな人のそばにあればいいなと思う。

 

私はNEWSが立ち上がる中で歌う増田さんを見て、NEWSを好きになった。だから、いまだに「星をめざして」は大好きだ。増田さんが落ちサビを歌うなんて、当時はすごいことだったと思う。

チャンカパーナ」では四人ともセリフがある、六人時代では考えられなかった新しいNEWSを見せてくれた。待たされすぎて心がしにそうだった記憶があるが、それでも、待たされた価値のある最高のクオリティのシングルだった。

 

え、NEWS、次どうするの…!?????

 

そろそろ新生NEWSもネタ切れ(?)だと思うし、三人で歌うNEWSの姿はライブで見て、泣きそうなほど綺麗だったが、ライブで歌うのと、新曲を作るのは違う。

星をめざして」大好き人間だし、「フルスイング」最高人間だから、シンプルにヒロイズム大先生の激エモ曲で全然いいのに、NEWSくんってすぐ世界を驚かせようとするから、何か想像もつかない作品を見せてくれるのでは?という期待もしてしまう。それほどまでにNEWSの見せてくれるエンターテインメントを信頼してる。

 

三人のNEWSが作るNEWSがどんなものになるのかはわからないが、期待しすぎなほど期待している自分がいる。NEWSがここまで毎回いいものを作ってくれるグループじゃなかったら、私はとっくに飽きていると思う。メンバー一人へのファン心だけは応援できないので、NEWSが好きで、NEWSが作る世界が好きだから、NEWSから離れたくない。増田さんが引き合わせてくれた縁で、NEWSに出会うことができた。増田さんはジュニア時代が長いのに、どのユニットにも属しておらず、NEWSが初めてのユニットと言っていたが、私にとってもNEWSがはじめて好きになったグループで、大切な存在だ。

増田さんが「NEWSを守ります。NEWSが大好きだから」と言ってくれるなら、同じ気持ちでいたいと思う。

 

結成当初の主要メンバーがいなくなり、半分以下になったNEWSを見ると、NEWSとは一体何を指すのか?と思う。人数?コンセプト?世の中のNEWSってどういうイメージなんだろう?そもそもNEWSに対するイメージってあるのか?とかいろいろ考えてしまうが、良いイメージも悪いイメージも背負うのは、今のNEWSだけだ。

NEWSという看板を背負い、NEWSはこうあるべきだと考える人たちよって作り上げられた、NEWSを愛する人たちによって形成されたグループがNEWSなんだろう。だから、誰かがNEWSを謳い続ければNEWSなのだと思う。そんなNEWSを選び続けてくれる三人には感謝しかないし、本当にかっこいいと思う。

 

四人のNEWSになって、苺のないショートケーキと呼ばれたNEWSは四色の苺を掲げて、15周年を祝った。そして、増田さんは「NEWSの苺は手越だよ」と言った。メンバーもファンも、そうだそうだ、と思ったのではないのかなと思えた幸せな記憶だ。でも、ピンクの可愛い苺はいなくなってしまった。

もうNEWSも成熟した大人になっているので、今更無理に何かモチーフを作る必要もないと思う。私には思いつかないような新しいNEWSを見せてくれるかもしれない。

でも、もし贅沢を言っていいなら、今度は増田貴久がNEWSの星として、NEWSを引っ張っていって欲しい。バースデー動画で慶ちゃんが言っていたように、増田貴久が引っ張っていくNEWSを見てみたい。

 

増田さんはここぞというところで決めるスター性のようなものがないと思っていることには変わりないが、そうも言っていられない状況になってきてしまった。

ノブレスオブリージュ、持つべき者の義務なんて、言葉があるが、Twenty☆Twentyで、各グループのセンターが集まる中、高らかに歌を歌いあげる増田さんを見たとき、増田さんはもう持つべき者の義務を背負う人になってしまったのだと思った。

カッコいいけど、しんどいなぁと思ってしまった。でも、HAPPY LIVEの手洗い動画で真ん中にいた増田さんと加藤さんが入れ替わって踊ってるところが、NEWSらしくて泣きそうになった。NEWSはそれが正しい形なのだろう。

 

NEWSにはセンターがいなくて、その中で手越さんと加藤さんは、シングルを勝ち取ってきて、「生きろ」はヒットソングになった。これからのNEWSで加藤さんは役者として、またシングルを取ってきてくれそうな感じがあるし、小山さんもバラダンの活躍っぷりを見ると、バラエティー番組が増えそうな期待しかない。増田さんの主演ドラマの主題歌「ビューティフル」をシングル化して貰えるのか、あまり期待はできないが、それができたら、幸先の良いスタートを切れ、三人のNEWSのコンセプトにも悩まずに済むのになぁと思ったりする。

NEWSにセンターは不要だが、三人しかいないからこそ、三人ともが今以上に輝くことが求められてしまう。でも、元々バラバラな個性を持つ三人がそれぞれの得意分野で活躍して、それをNEWSに還元するという気持ちが同じなのが伝わるから本当に安心できる。三人が最高に輝くNEWSを期待しまくっている。

 

私にとっての最高のアイドル増田貴久は、22年間ジャニーズで、もう人生の半分以上をジャニーズ増田貴久と過ごしている。増田さん以前は「家でも、一歩外に出ても常に『NEWSの増田貴久』という気持ちだから、それが普通」と言っていた。それを体現し続ける増田貴久のアイドルとしての覚悟の強さは計り知れない。

そんなずっとコツコツと絶対に揺らがない土台を作り続けた中で、やっと主演ドラマが決まり、主題歌を勝ち取り、国民的人気番組のぐるナイゴチになりますのレギュラー番組になり、先日は初めてピタリ賞を取った。増田貴久元年と言えるのでは…?と淡い期待を抱いてしまう。そして、こんな状況だからこそ、増田貴久がNEWSの星になる令和二年にして欲しい。

星をめざして 君に導かれ」の短いフレーズで心を掴まれたあの頃の私が、驚くようなNEWSの星に増田さんがなってくれる未来をまだまだ夢見ていたい。

まっすー、34歳の誕生日おめでとうございます! 


Smile Up ! Project 〜「戀」歌います〜 増田貴久

エッチな歌い方で最高の美声を響かせる増田貴久が最高。

 


Smile Up ! Project 〜「生きろ」〜 小山慶一郎

手話とダンスの融合が凄すぎて、手が長すぎて美しすぎるのが最高。

 


Smile Up ! Project 〜オリジナル絵本「ふしぎなきのみ」読み聞かせ〜 加藤シゲアキ

既存の絵本を読み聞かせるのが難しいなら、絵本を描いてしまえばいいという発想が文豪すぎて最高。

 

YouTubeの動画でここまで三者三様のクセ強作品を作るNEWSが最高じゃないわけがない(確信)

なにもできない時に「レンタルなんもしない人」を見て泣いた話

 

私はとにかく常に何かしている。一日に映画館をはしごしたり、演劇を続けて二回見たり、仕事終わりにライブに行ったり、生き急いでる自覚はある。どれも楽しいし、どれにも感動するし、常に何かを考えてたり、何かをしているのは好きだ。でも、今、何もできなくなってしまった。

外出自粛をする中、家でもすることはたくさんある。でも、多分私の人生の中でも今は一番何もしていな日々だと思う。何もしないことは自由であるけど、不安にもなる。この何もしないために与えられた時間に、「レンタルなんもしない人」を見た。

 

「レンタルなんもしない人」は、実在のサービスをしている人を元に作られたドラマ。私は増田貴久さんが好きなので、主演ドラマというだけで嬉しかった。関連書籍は読んだことがないし、ツイッターでご本人のツイートをたまに見かけるくらいの知識しかなかった。それでも、「レンタルなんもしない人」と「増田貴久」が物凄く合うことは分かった。

増田さんはスポーツをしない。本は読まない。映画もたくさん見ているイメージはない。ライブなどにはたくさん行っているようだけど、忙しなく生きているイメージが全くない。ラジオで手越さんが言っていた、増田さんと飛行機に乗ると、ずーっと何もしてない、手越さんが本を読んだり、寝たり、音楽を聴いたりする間、増田さんは何もせず、ぼーっとしている、言っていた。

私の人生ではそんなことは考えられない。多くの人が同じだと思うけど、移動中は動画を観たり、本を読んだり、ゲームをしたり、やることなんてたくさんある。多分普通は、移動のこの時間がもったいない、と思ってしまう。その時間をもったいない、と思わず、時間を贅沢に使うことができる増田さんは間違いなく、なんもしない人が似あう人だと思う。

 

たくさんドラマを見ているわけではないが、好きなドラマはサスペンス系だったり、ヒューマンものだったり、物語がしっかり作りこまれた作品が好きだ。でも、物語がしっかり作られていない作品を観たくなる時がある。私にとってそれはドラマ「孤独のグルメ」だった。五郎さんが食べている様子を見ているだけで癒されるし、ほっこりと幸せな気持ちになる。テレビ東京のドラマの空気感が好きなんだと思う。「レンタルなんもしない人」もその空気感がとても心地よくて、始まった瞬間にほっとできた。

 

おじさん二人の間に、可愛らしいクリームソーダ。クリームソーダが飲みたいなぁと物語に関係なく、そんなどうでもいい感想がでてくる雰囲気が落ち着いた。巧妙な伏線も、愛憎劇もない、他人と他人が出会って、他人行儀の他愛ない会話をする。物語としては、なにもしてないように思える。でも、その静かで柔らかい雰囲気や、なんでもない会話が、現実のなにもできないこの状況に寄り添ってくれているような気持ちになった。

「20年分のクリームソーダ飲もうと思って」と笑う依頼人に対して笑みを返しはするものの、クリームソーダをおかわりする依頼人のあとに「フライドポテトありますか」と尋ねるレンタルさんと依頼人は全く噛み合ってないし、レンタルさんは別に依頼人に寄り添っていない。それでも、その空間が愛おしいものに思えてしまうのは、一人でもできることをするときに、誰かがいてほしい、と思うことがあるからなのかもしれない。レンタルさんがいることによって依頼人の長年の夢が和やかに叶ったことが私も嬉しいと思えたのかもしれない。ただ一人分の存在に救われることがあるんだろうと思えた。感動するようなできごとがない分、なぜか物凄くぐっときてしまった。

 

第一話の依頼は、契約を切られた雑誌の編集アシスタントが帰省をする前に東京タワーに行きたい、というもの。優しくて切ない依頼人の東京での人生は、ありふれていてなんのドラマ性もない。物語の主人公にはなれないような人物。だからこそ、見ている人は自分の生きている場所の地続きにある世界を見ているような気持ちになる。

 

現実世界があまりにも慌ただしく、不安や不満を目にする毎日では、それらの感情を忘れさせてくれるほどの息を飲むような面白さではなく、自分が生きている世界の地続きにある普通の人たちの普通の切なさや普通の生活を柔らかく描かれているのを見る方が癒されるのかもしれない。「レンタルなんもしない人」は、見ていて本当に安心するドラマだ。

淡々と進む物語を際立させる穏やかな音楽がまた最高。「孤独のグルメ」も音楽が大好きだった。日曜日の昼間に実家でごろごろしている時のような気持ちになる(?)。

 

レンタルさんは、依頼人の女性の王子様でもないし、不思議な世界に連れて行ってくれる生き物でもないし、自分だけにアドバイスをしてくれる特別な人でもない。そんな人はこの世界のどこにもないとみんな分かっている。でも人一人分の存在のレンタルさんなら、私の生きる世界にもいる。依頼人がレンタルさんに何かをしてもらって救われたわけではないのに、気持ちが軽くなったように、私もレンタルさんと依頼人を見て、何かが救われたような気持ちになって泣いてしまった。

どうにもならないことを目の当たりにしたとき、救いになるのは、特定の人や特別な言葉ではなく、ただの誰かという存在なのかもしれないと思った。

 

どうなるか分からない現実世界の状況について、人一人の頭で考えても何もできない。最低限の対策以外なにもできないこの状況は、何もできずに東京を去る依頼人と似ている気もする。

なにもできないこの状況で、何もしないことで誰かのためになり、何もしないことを肯定し続けるレンタルさんの存在は、今何もできない私を許してくれているように思えた。

私が帰省するには2000円じゃ片道分にもならず、飛行機に乗らないといけない。母は手作りの料理を冷凍して、クール宅急便で送ってくれたりする。爪痕を残すとか、都落ちだなんて考えたこともないけど、私も依頼人のように1人寂しく、名前も知らない誰かにそばにいて欲しくなりながら、帰省する日が来るのかもしれない。

 

依頼人が何もしてくれないレンタルさんの、自分が去っても何もしていない姿に笑ってしまった気持ちはなんとなくわかる。自分が去っても世界は変わらずに動き続ける。心が弱っている時は、それを悲しく感じてしまうが、心が落ち着いている時は、それは安心に繋がると思う。自分一人が何かに失敗しても世界は変わらないからこそ、なんでもできるという気持ちもなれる。

依頼が終わっても何もしてないレンタルさんを見て、依頼人も、私も、今はこのまま何もしてなくてもいいかな、と心が軽くなったのではないかなと思う。

 

鬱々としたニュースばかりが飛び交う現実世界に生きてるからこそ、レンタルさんの河川敷での何もしない姿に救われた。状況がどんなに悪化しても、何もかも終わるわけじゃないし、変わらないままいてくれるものもある。レンタルさんの姿はそう思わせてくれたし、増田さんは私にとってそういう希望なんだと改めて感じた。

 

NEWS全員が連続ドラマの主演をしたことがあるわけではないけど、一番芸歴は長くて、連続ドラマの出演回数も最近少し多くなってきた増田さんがまさか連続ドラマの主演をするなんて思ってもみなかった。「ボイス」で久しぶりの連続ドラマのメインキャストになって大喜びして、後半のエロすぎる半裸拘束事件で、トレンドを占領していた増田さんが「#レンタルなんもしない人」でトレンド一位を取る世界に来てしまった。そんな夢みたいなことが現実に起きるなんて想像することすら許されないようなことだと思ってた。

 

やっと増田さんの演技のお仕事が増えてきて、それでも主演となるとまた遠い夢だと思ってしまっていたから、4月8日深夜0時12分まで信じることができなかった。増田さんを信じていないわけじゃないけど、多くを望みすぎると、叶わないことの方が多かったから、何も期待しないのが一番だと思っていた。

私にとっては、NEWSや増田さんが一番だけど、世界にとってはそうじゃない。それを目の当たりにするたびに悔しくて、悲しくて、そんな世界には興味ないとそっぽを向いていた。でも、トレンド一位にさせるほど多くの人たちが同じ時間に増田貴久主演の「レンタルなんもしない人」を見ていたんだと思うと、その世界があれば十分だと思えた。増田貴久の主演ドラマがあって、その主題歌のNEWSの曲が流れて、それをNEWSが大好きな人たちで見ていたんだと思うと、これ以上の幸せはないと思えた。何かを羨むことはやめられないけど、そのたくさんの何かの中には、今私が見てるNEWSよりも、私を幸せにしてくれるものはない。私にとってNEWSが一番で、同じ気持ちでNEWSを愛してるたくさんの人がいるのだから、それで十分。

増田貴久主演ドラマ「レンタルなんもしない人」の主題歌がNEWS「ビューティフル」。夢の中の夢の中の夢が叶った。美しい増田さんのAメロ、慶ちゃんの優しいBメロ、加藤さんの艶やかなパート、全員のサビ、増田さんの得意な口笛。こんなに綺麗な曲と、こんなに綺麗な曲がぴったりだと思えるドラマに出会えてよかった。

 

あと少しだけ欲を言えば、私の「BE FUNKY!」の怨霊(加藤シゲアキ初主演連ドラ「トラブルマン」の主題歌 ※未シングルカット)が右肩で悲しい顔をしているので、「ビューティフル」をシングルカットしてほしい。これは多くを望みすぎなのかもしれないけど、問い合わせ先を調べてしまう。

こんなに綺麗な曲だったら、音源が欲しい。たくさんの人に聞いてほしい。「ビューティフル」のジャケットが見たい。『増田貴久主演ドラマ「レンタルなんもしない人」主題歌』の帯が見たい。音楽番組で「増田さんの主演ドラマの主題歌でもあるんですよね」って言われるところを見たい。こんな強欲だと罰があたるかもしれない。でも夢が叶ったのだから、また夢を見させてほしい。無欲で生きるべきだと思っていた私にまた幸せな夢を与えてくれたNEWSには感謝しかない。NEWSがいるから世界はいつも美しい。

 

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ちなみにシングルカットの要望はここに送るらしい。違ったら申し訳ない。FC会員じゃなくても送れます。期待はしないし、願わないけど、できることだけはしてしまうのがオタク。

https://www.fc-member.johnnys-net.jp/support_contact/

                                                                                                        

レンタルなんもしない人(ドラマホリック!)
第1話
https://tver.jp/corner/f0049628

見逃し配信。

 


主演:増田貴久|テレビ東京 ドラマホリック!「レンタルなんもしない人」第2話 4月15日(水) 深夜0時12分~!

最遊記歌劇伝と座長(仮)が最高だった話

最遊記歌劇伝Oasisを観劇した。13公演中6公演を観劇することができた。最遊記歌劇伝の感想と座長(仮)について書き残しておきたいと思いブログを書くことにした。

最遊記歌劇伝を世界中の人に見てほしい。

 

最遊記歌劇伝は漫画「最遊記」のミュージカルであり、初演は2008年と12年前にも関わらず、主要キャスト3人(鈴木拡樹、椎名鯛造、唐橋充)は初演から変更されていないまま、再演もなく、ゆっくり新作を上演し続けているという2.5次元舞台でも稀有な作品だと思う。

私は最遊記が大好きで、漫画は勿論、歴代アニメも全部観ている。峰倉かずや先生の漫画は全部大好き。(ワイルドアダプターを鈴木拡樹と椎名鯛造でやってくれないかなって10000000回くらい言ってる)

 

最遊記も最初のアニメも放送時は子供だったので、成長してから出会い、全部摂取した。原作がとにかく好きで、その中でも特に悟空が大好きだった。そんな大好きな悟空が主人公である今作。そして、その悟空を演じる椎名鯛造さんの大ファンである。大好きなキャラが主人の舞台を大好きな人が座長として演じる舞台が今作なのだ。

 

最遊記歌劇伝は、初演は12年前であるが、作品は8本。その中で、最遊記歌劇伝異聞を除けば、全て三蔵役の鈴木拡樹さんが座長を務めてきた。2作目以降、主催の会社が無くなり、そこから作品が自然消滅しそうになったところ、色々な人が尽力してくれたのだろう、約5年後に主要キャスト3人以外は、一新された新生最遊記歌劇伝がスタートした。その空いてしまった5年間を3人は非常に悔しく思っていると語ってくれる場面も多く、3人が最遊記歌劇伝にかける思いはとても強いことが伝わっていた。特に鈴木さんは、今は2.5次元の宝であり、2.5次元界のトップスターだが、最遊記歌劇伝は今ほど座長を務めていなかった時代からの作品であることもあるのか、とても大切に思っているように観客として感じ取ることができた。

再スタートし、God Child、翌年にはBurial、Reloadと順調に上演していたが、そのあとが3年後に三蔵一行の物語ではない異聞が上演され、三蔵一行の新作Darknessは4年後にやっと上演された。

 

人気作であることは確かだろうが、今流行している2.5次元舞台のように、次の作品がすぐに上演されるかどうかは分からない危うさが最遊記歌劇伝にはある。私は新作があるたびに、前からこんなに空いたのか、と嬉しいけれど寂しい気持ちにもなっていた。

最遊記歌劇伝は、最遊記のファン、最遊記歌劇伝のファン、制作側、そしてキャストの熱量が繋いできたシリーズだと思う。その中心である絶対的な主人公である鈴木さん、座組の支柱である唐橋さんもいない、Oasisは、続編に繋げるためにも大成功を収める必要があるのは当然で、座長の椎名さんの重圧は計り知れないものだったと思う。

 

Darkness公演決定時に、Oasisの公演も発表され、キャストが発表されるのを見ると、「拡樹くんがいない…? 鯛ちゃんが座長ってこと…?」と一回号泣した。大好きな作品の座長を大好きな人が任される。そんな経験をしたのははじめてで、絶対に成功して欲しい、という気持ちと、拡樹くんがいなくてみんな見に来てくれるのかな…?と私には不要な心配までしてしまった。それを制作側も案じたのか、Darkness上演中に、Oasisの先行チケットを来場者向けに販売していた。完全本人確認ありなので、譲渡も難しいこともあり、本当に行きたい人だけが買えるようにしてくれた制作側には感謝しかない。私の怨念もあってか、Darkness枠で桃源郷シートを4公演分ゲットし、多くの人が次の公演のチケットを買う姿を見て、みんな最遊記歌劇伝が大好きなんだなぁと勝手に安心した。

 

なんとかチケットもゲットでき、徐々に公演が近づいてくると、椎名さんのツイートやFC限定ブログから、プレッシャーを感じてることが伝わった。椎名さんはとてもストイックな方だが、色々な経験もあるので過剰に緊張するタイプではないと思うのに、今回はやはり座長であり、最遊記歌劇伝の主人公を演じるからこその気合もあったのかもしれない。

イベントで「鯛ちゃんが座長になるんですか?うれしい!」といったことをご本人に言うと、最遊記歌劇伝ってついてる限り、俺にとって座長は拡樹だけだから」と言っていて、最遊記歌劇伝や座長に対する敬意がものすごくあって、結局最後まで、「俺は(仮)だから」というほど、そのポジションが大切であることを理解している椎名さんのプレッシャーはすごいものだったと思う。

 

FCブログや有料配信で語っていたことをどこまで言っていいのか難しいのだが、少しのネガティブな発言も、ツイッターという、関係者、ファンなどの多くの人の目に触れる場所でしたくないと、FCブログで少しだけ語ってくれていた。その内容も全くネガティブではなく、ただただストイックなだけなのだが、やはりプロ意識が高く、自分のファン以外に、不要な心配をかけたくなかったのだろう。

 

ここでファンに向けてだけ、内心を吐露してくたのは正直めちゃくちゃ嬉しかった。普段弱音も愚痴も全く言わない人なので、我々ファンを信頼してくれる・・・!と不謹慎ながら感動してしまった。気になる人は是非、ニコニコ生放送の椎名鯛造の「エビで鯛は釣れねぇ!」のブログを見て欲しい。有料だけど、ブログの内容や写真が最高なのは勿論、月一回の生配信は素の椎名さんを見ることが出来てめちゃくちゃ良い。そして公演期間中の話を物凄く沢山してくれて満足度が高い。あと3回に1回くらい唐橋さんがいる(体感)。二人の会話は兄弟みたいでめちゃくちゃ可愛い。

 

そんな推しの言葉を浴びて観劇する、最遊記歌劇伝Oasis初日の私のメンタルは崩壊寸前だった。最遊記歌劇伝の新作を見れること、大好きなオアシス編が見れること、大好きな藤原祐規さんが帰ってきたこと、嬉しいことは山ほどあるが、椎名さんの座長姿を見るのは、2度目だった。2015年「龍狼伝」ぶりだった。2019年の「傷だらけのカバディ」のほぼ主人公だったが、座長ではなかったので、座長といえば、「龍狼伝」ぶりだと思う(多分)。私は最遊記歌劇伝God childで椎名さんを好きになったので、まさか好きな人が大好きな作品の座長を務めるなんて思ってもみなかった。約5年ぶりの座長公演を見る前から泣きそうだった。

 

グッズの長蛇の列に並び、たらふくランダムブロマイドを買い、座席についた。桃源郷シート(プレミアムシート)だったので、この距離で見るのか…と頭を抱えた。久しぶりに聞く、3人のナレーションが流れ、開幕する。

暗転し、暗闇にぼんやりと光のように黄色が浮かび、それを見た瞬間、悟空だと思って涙が出た。そして悟空の歌から始まる。

この歌がまためちゃくちゃいい。三蔵不在にこのタイミングで「伸びた影四つ でこぼこだけど それが好きなんだ」と四という数字を出すところが凄い。いない三蔵の存在を際立たせていて凄すぎると思った。

 

椎名さんは歌が苦手だと公言しているが、贔屓目を差し引いても、普通に上手いと思う。歌を武器とする役者さんと比較すれば見劣りはするのかもしれないが、一役者としては十分だと思うのに、椎名さんはストイックであり、演技や殺陣は抜群に上手いので、歌がそのレベルに到達できていないと強く感じてしまうのかなぁと勝手に思っていたりする。

 

歌が苦手だと言う椎名さんは、歌って踊るような役はやらない、と常々言っている。そんな人が歌劇伝、ミュージカルの座長を務めることになるのは、とても運命的なものを感じるし、天啓であるような気にすらなる。本当の表現者というのは、自分が望む望まざるに関わらず、その場を与えられてしまうんだろうと考えてしまう。だからこそ、今このタイミングで椎名さんが最遊記歌劇伝の座長を任されたんだと思いたくなる。

 

そんな歌劇伝の歌を支えてくれたのは、前作に引き続き、ヘイゼル役の法月康平さん。何度聞いても飽きることなく、鳥肌が立つほど美しい声で、見る人全員の心を奪う。最遊記にはカミサマがいるが、カミサマは神にはなれない人間であることが美しかったが、法月さんのヘイゼルは劇中で言われる通り、天使のような歌声だ。あの歌に心を揺さぶられない観客なんて存在しないと思う。歌うために生まれてきた生き物でとても美しい。

 

前作ラストを今作でそのままやるというのが面白く、三蔵不在を改めて実感させられる。三蔵役の方が物凄く研究されたのか、どうみても鈴木さんにしか見えず、前方席でも顔は絶妙に見えずに、背格好も仕草も鈴木拡樹の三蔵だった。結局誰が演じていたのか公演後も一切発言されなかったが、彼に物凄く称賛を贈りたい。めっちゃ三蔵。

 

八戒藤原祐規さんが、いつか妖怪状態で悟空と戦いたいと言っていたのに、前作では出られなかったので、もう藤原さんの妖怪状態を見ることはないと思っていたのに、前作でやった八戒VS悟空を前作以上にがっつりやるところに、制作陣の愛を感じた。前作で八戒役をしたさいねいさんの八戒も素晴らしかった。

その上で、藤原さんの八戒でこのシーンを見ることが出来るのはやはり嬉しい。個人的にはReloadより、声優の石田彰さんっぽさを引いて、藤原さんの八戒っぽくなっている気がして、またそれも素敵!とニコニコした。

 

八戒VS悟空は、椎名さんがいとも簡単に浮かび上がり飛び回り、斉天大聖そのものになっている。峰倉かずや先生のブログでも書かれていたが、椎名さんの悟空は原作悟空よりもさらに身軽な印象を受ける。原作悟空の方が一発は重そうで、舞台悟空の方が高く飛べるイメージ。2次元よりも身軽って椎名さんどこの次元の人かな???となるが、どんな役を与えられても、どんな作品に呼ばれても、一人だけ必ずと言っていいほど、アクロバットをする椎名さん以外に、ここまで身軽な悟空を演じられる人はいないだろう。足裏にバネつけてるのかな???って思うほど飛ぶ。すごい飛ぶ。側転・ロンダードバク宙・バク転なんでも呼吸をするように出来る。無重力すぎてほぼ鳥。

 

前作では悟空のために何も出来ず立ち尽くす三蔵側の目線だったのか、今回は三蔵がいないことで、より悟浄の目線でみることができ、そこから悟浄が「ただ生きてる強いから」と悟空の歌を歌うのは物凄くグッときた。あの場でなにも出来なかった三蔵と、戦うことはできなかったけど二人を抱えて生きる悟浄の対比が美しい。本当に鮎川太陽さんの悟浄はかっこいい。

 

「Go to the West」で悟空が真ん中で歌っているのはもう本当に心が震えた。座長なんだと思ってまた泣きそうになってしまう。そこから、三蔵一行の歌で、三蔵パートをまるっとなくして、他三人のパートのみ歌うのも素敵だった。三蔵の代わりは必要ないし、不可能だから、今回は本当に三人だけで進む感じが出ていて、最高だった。

そのあとの「あなたに伝えたい」という美しいフレーズを悟空が歌い、大号泣してしまった。このフレーズは光明が三蔵に向けて歌うイメージが強く、ヘイゼルがフィルバート司教に向けて歌う印象も強かった。大切な人を慈しむような光明と、大切な人を敬愛し続けるヘイゼル。そして、悟空は、大切な人への決意を叫ぶようで、誰とも違う歌になっていて、悟空と椎名鯛造の強さと決意を感じた。いない三蔵への叫びのようにで本当に胸が締め付けられる。

 

次は、椎名鯛造の美しい背中の筋肉を眺めるターンになり、情緒が迷子になった。泣きながら必死で上半身裸の背中をガン見するオタクになった。この背中評判が良かったようで、椎名さんも褒められて喜んでいて、こちらこそありがとうございます!!!!!という気持ちだった。椎名さんは筋トレをしないとよく言っているのだが、今回もやはりあまり筋トレをしなかったようで、プロテインと日々の稽古のみであの美しい肉体を作り上げたと言っていた。戦闘民族か何かなのかな??????

椎名さんは「逆立ちの方が楽」「なんでみんな逆立ちしないの?」「(子供の頃)バク転やろうとしたらできた」というナチュラルボーンアクロバット人間なので、ちょっと我々の世界の道理とは違うのかもしれない。

 

そして、今回の最高の見どころの一つである「ヘイゼルマニュアル」。某大ヒットラブソングを彷彿とさせる曲調と歌詞を法月さんが世界を震わせる美声で歌い上げるものだから、聞いたことがない異次元のラブソングになって凄い。そしてめちゃくちゃ可愛い。前作以上に歌うの大好きキャラになってるヘイゼルは、最遊記歌劇伝のアイドル。二番まで聞きたい!!!!と毎回思うから、フルバージョンの音源をどうにかして売って欲しい。

 

砂漠での日替わりネタも今回の見所の一つ。日替わりネタの覚書。

 

最遊記歌劇伝 日替りネタ 2/2

八戒「どっちが黒猫とブラシの似合う魔女か対決をするし」

悟空・悟浄「あの人のママに会うために〜」(如意棒・錫杖に跨ってジャンプ)」

 

最遊記歌劇伝 日替りネタ 2/3 ソワレ】

八戒「どっちが黒猫とブラシの似合う魔女か対決するし」

悟空・悟浄「カーテンを開いて〜(如意棒・錫杖に跨ってジャンプ)」

 

最遊記歌劇伝 日替りネタ 2/4 ソワレ】

八戒「どっちがとなりのふふふ(トロ)ができるか対決するし」

悟空「(足を開いて両手をバチンと叩く)捕まえた!!!!捕まえた!!!)」

悟浄「(いーっ😬という顔をして仁王立ち)(大トロ?)」

 

最遊記歌劇伝 日替りネタ 2/5 ソワレ】

八戒「どっちが紅孩児に似てるか対決するし」

悟空「幸せを得ることは誰か傷つくこと〜

悟浄(低姿勢で両手を下げる)」

八戒「ちょっと待ってくださいちょっと待って。悟浄のはなんなんですか」

悟浄「決まってるだろ炎獄鬼」

八戒

 

最遊記歌劇伝 日替りネタ 2/6 ソワレ】

八戒「どっちが紅孩児僕の悪口を多く消えるか対決をするし」

悟空「あのタスキなんなんだろ」

悟浄「誕生日かよ」

悟空「八戒緑好きすぎじゃない?」

悟浄「だよな」

悟空「あとイライラしてる時運転荒い!」

八戒誕生日は9/21です」

 

日替わりネタは椎名さんが案を出したらしく、事前に稽古場や演出家さんに相談した上で、毎日やっていたよう。その場の思いつきのアドリブを良しとしない椎名さんは、日替わりネタも常にある程度練られたものじゃないと出さないところが最高にかっこいい。プロ意識の高さ。千秋楽は、「紅孩児の真似をする」で、悟浄が「はぐれた雲が〜♫」と歌い、悟空が初演の頃の紅孩児の歌を歌い、八戒が「それは10年前のです!」とツッコミが入るネタで、会場中が拍手で素敵な時間だった。

 

悟空がスカウトされるシーンでは、恒例の唐橋さんがいないので、うじすけさん、法月さん、成松さんが妖怪に扮して歌い踊る楽しいものに。藤原さんのツッコミがめちゃくちゃ美しくて良い。

ここでお三方が歌う「恋のひなべっこ」という曲がめちゃくちゃいい。この楽しいだけのはずの曲がここだけで終わらないところが最遊記歌劇伝の凄いところだと後に分かることになる…。

 

この後の悟浄のソロ曲がめちゃくちゃ良い!爽やかなアイドルのような楽曲を高らかに歌い上げる鮎川さん。私が偉そうに言える立場ではないことは重々分かった上で、鮎川さんめちゃくちゃめちゃくちゃ歌が上手くなってる…!!!多分誰の目から見てもうまくなってるレベルでうまい…!!!元々声が太くて通るものだったから、素晴らしい声量と力強い高音がとても聴き心地が良く、何度聴いても聞き惚れてしまう。最遊記歌劇伝の三蔵一行が、物語の外でも成長しているようで、本当に素敵だった。

 

人間と妖怪が対峙して歌うシーンの迫力が凄くて、それぞれの正義の為に対立する様子が、歌劇伝だからこそ、アンサンブルさん達の熱量に圧倒される。

お兄ちゃん役の和久井さんのブログで書かれていた「“この話は、名前がついてない人たちがそこで死に物狂いに生きてるお話”という言葉をいただきました」という言葉がとてもグッときた。「少女」も名前がなく、お兄ちゃんも名前がない。その他大勢とは言えない、情報屋、肉屋、と妖怪それぞれにも人生があった。

でも誰一人も名前がなく、そんな名もなき人たちの生き様が描かれた物語が、最遊記歌劇伝oasisだと思った。原作も読んでいて、何度も観劇しても、この結末を変える手段はないのかなと真剣に考えてしまうほど、人間と妖怪の争いは切なく、虚しく、でも回避できないもので、それを傍観するしかない無力な三人、そして最遊記歌劇伝では常に誰かに生きる強さを歌っていた悟空が、生かせなかった大切な人でもあるから、悲しいほど美しくもあった。

 

和久井さんのブログがとても素敵なので是非。

和久井大城「最遊記歌劇伝Oasis、無事すぎて困るほどに終幕。」 https://ameblo.jp/wakusand5698/entry-12574190470.html

 

徐々に不穏な空気が流れる人間と妖怪のぴりついた空気と対照的に、悟空と少女が二人きりでじゃがいもを剥くシーンがとても可愛らしい。じゃがいもの剥き方がわからない悟空が、毎回少しだけ違うことをしてじゃがいもを剥くのが見どころの一つなのだが、ラストは生のじゃがいもにかぶりつくという暴挙にでて、会場の笑いを誘った。

そのあとの、妖怪のためにジープで水を汲みにいった八戒が、Burialの曲を歌うのが天才すぎた。Burialと藤原八戒の親和性がえげつないので、歌うたびにより切なく、美しい曲になるので、藤原さんはすごい。それを歌わせる演出家の三浦さんすごい。

 

心が通い合った直後に、戦争に備えた妖怪達の武器を見て、少女との距離を測りかねて葛藤する悟空と、迷いのない少女のデュエットは鳥肌が立った。凛とした少女の歌声と、力強い悟空の歌声は切ないほどに胸に刺さるものだった。「生きろって言ってくれる誰かがいる みんな同じ」という歌詞を悟空が歌うのは天才すぎて号泣した。

三蔵に生きる意味を与えられた悟空は、三蔵とともに人間の世界を守ることに疑問を感じることなく、一緒に旅を続けてたのに、今回三蔵と離れて、自分にとっての三蔵のような存在が、倒すべき妖怪一人一人にいることをはじめて知る。その切なさを歌い上げる椎名さんは凄まじかった。椎名さんの武器はアクロバットだけでなく、観客全員の心を締め付けるような叫び声もだ。

舞台「K」では和泉宗兵さんが「鯛造の叫び声は本当に切なくなる」と言っていて、首がもげるど頷いた。椎名さんの叫び声は、赤ん坊の泣き声や、動物の子供の親を探すときの鳴き声のように、絶対に耳を塞ぐことができないような、切なさや悲しみが詰まっていて、何度聞いても胸が痛くなる。それを一番多く聴けるのが最遊記歌劇伝でもあるから、私はこの舞台に吐くほど心を揺さぶられてしまうのかもしれない。好きな人の叫び声を聞くのが一番記憶に残る・・・。悲しい気持ちになればなるほど、椎名さんのすごさを実感する…。

 

少女の兄が人間達の罠によって無残に殺され、それを見て戦争をしようと攻撃をしかける妖怪を分かった上で、妖怪の村を攻めてくる人間に、激高する少女を止めようと叫ぶ悟空に、「あんたどっちの味方なんだよ!」と叫ぶ少女の二人の感情がぶつかり合って一瞬で鎮火するあの瞬間は、本当に鳥肌が立って涙が止まらなかった。二人の役者が全力でぶつかり合って生まれるエネルギーに圧倒された。

そんな二人の後ろで戦火が広がる様子は切なく、胸が痛くなる。そして、人間と妖怪による歌がぶつかりあう。その緊迫した瞬間に、突然響くヘイゼルの歌声は、天使が降臨した鐘の音のようで、また鳥肌が立って号泣してしまった。ヘイゼルの歌はたった一人で世界の全てをひっくり返してしまうようなパワーがあるので、この均衡状態でこの歌声が流れるのはいきなり頭を横から殴られるような衝撃があった。ヘイゼルすごい。法月さん天才。

 

全員で歌い、踊る「Invisible War」。人間も妖怪も必死に戦い合う中、ヘイゼルも選択を迫られる。「咲かせ 心の花を」と歌い上げるヘイゼルの隣に立つ悟空が、それに被せるように「生きろ ただ強く」と歌い上げるのを聞いたときは全身が震えた。

最遊記歌劇伝の歌姫である法月さんと、歌が苦手だと言っていた椎名さんが肩を並べて、対等に歌っている姿が、ヘイゼルと悟空そのもので、心が震えた。椎名さんの持ち味の切なくなるような叫び声が歌にも乗っかっていて、高らかに響くヘイゼルの歌声と、必死に切実に叫ぶような悟空の歌声の対比はあまりにも美しかった。

誰の心をも震わせる歌を歌う椎名さんの姿を見た。こんなに幸せなことはない。あの美しい光景は何度見ても泣いてしまった。思い出しても泣きそうになる。もう一度見たいし、世界中の人に見てほしい。

ソロパートを力強く歌いあげ、全員が立つ真ん中で、堂々と踊り、歌う椎名さんは紛れもなく座長だった。誰よりも小さな体がとても大きく見えて、悟空であり、座長椎名鯛造だった。あの光景も本当に幸せだった。

 

「人間だとか妖怪だとかそんな関係ねぇんだ」と立つ悟空はとてつもなく強くかっこいい主人公だった。オアシス編は悟空の成長物語であることを改めて実感させられる。

そこから、避難させた子供たちの悟空が語り掛けるシーン。暗転し、ぼんやりとした光が悟空だけを照らし、表情もあまり見えないまま、「みんな、泣くな」「生きていい。生きてていいんだ」と語る悟空は、観客に優しく丁寧に語り掛けていて、三蔵に救われた悟空だらこそ言える言葉で、胸が締め付けられた。

 

馬車に乗って戦地に行く少女を止めるシーン、ここの悟空の叫び声もやはり切なくて苦しくなるもので、それと並ぶほど少女の叫びを切実で、それがぶつかり合い、悟空が泣きながら「いやだ! わかりたくねぇ!」と叫ぶ姿は涙なしには見られなかった。このシーンでは高頻度で椎名さんは泣いていて、泣きながら地面をたたく姿はただただ悟空だった。

 

悟空の初恋が終わったこの切ない瞬間に、入ってくる歌が、ヘイゼルの「恋のひなべっこ」の別バージョンの別曲「over」なのがすごすぎる。コミカルな楽曲をラストの一番切ないシーンで使う演出の凄さ。三浦さんさすがすぎて天才。

「俺が行きたいから行くんだ!」というセリフはものすごく力強く、悟空の決意と、椎名さんの決意が含まれているようで、心が震えた。なんて悟空はかっこいいんだろう。なんて椎名さんはかっこいいんだろう。それに震えながら涙を流した、

 

椎名さんの「本日はご来場いただき、誠にありがとうございます!」は何度聞いてもかっこよくてうれしくて、何度聞いても幸せな気持ちになった。そんなかっこいい挨拶からのエンディングに入った瞬間、かっこいい椎名鯛造ではなく、かわいいかわいい悟空に早変わりするのが凄すぎた。三浦さんから「ここからはショーだから」と言われたらしく、元気に踊り、飛び跳ねるマスコットキャラクターの悟空になる椎名さんの演技力と表現力には驚かされた。

 

私が行った公演では初めて、千秋楽の時だけ、エンディング最初の悟空のパートで手拍子が起こった。これが誰からともなく沸き上がり、ステージの楽しそうな悟空に引っ張られて自然に起こった手拍子で、会場中が悟空の虜になり、また椎名さんへの称賛でもあったのかもしれないと思えて、幸せな光景だった。そのあとのヘイゼルの歌は耳を澄ませてじっと聞くべき曲なので、自然と手拍子がやんだので、本当に悟空と椎名鯛造に贈られた手拍子だった。椎名さんは最遊記歌劇伝ファンに座長として認められたように思えて、またまたまた泣けてしまった。

 

青い照明で作られた美しい湖で歌うヘイゼルの伸びやかな歌声が響く中、後ろで飛び跳ねる悟空がめちゃくちゃにかわいい。ヘイゼルの歌は何度聞いても最高。

八戒「過去も未来も生きる僕らは」のあとの「生きるだけ」を悟空が歌うのもはじめてで(多分)、ぐっときた。三蔵や光明が歌うイメージが強かった重要なパートを、悟空が歌っているのを見るのは成長であり、責任であるので最高だった。

 

妖怪と人間たちが楽しく歌って踊っているのも、それだけで泣きそうになるほど幸せで、切なかった。そして大切なフレーズである「あなたに伝えたい」とオープニングは悟空で、エンディングはヘイゼルなのがまた美しくて最高だった。

歴代の最遊記歌劇伝の歌が上手いゲストは適役だったので、敵ではないヘイゼルが、さった一人でソロパートを歌いあげているのは、適役が歌っているのは別の美しさがあった素晴らしかった。何度でも聞きたい最高の歌声。

そしての戦争の跡地残された棒に、一度去った悟空が、少女の兄からもらった帽子を置いて去っていくラストシーンは美しすぎた。勝利の旗のように見えるその帽子が、妖怪たちの生きた証として、掲げられているのは素晴らしいラストだと思う。

 

千秋楽の座長椎名鯛造さんの挨拶が素敵だったので、見てほしい。

 

千秋楽 挨拶

スタンディングオベーションありがとうございます。本日は千秋楽ということで、キャストを代表して、僕が挨拶させていただきます。

oasis編はdarknessと同じタイミングで発表されて、鈴木拡樹、三蔵がいない作品になる、キャストもファンの皆さんも不安だったでしょうが、何よりも僕が一番不安でした。いつも隣にいてくれる存在が、いなくて…

でも、無事に怪我なく終わることができてホッとしています。それ以上僕から語ることはありません。

ひとつだけ皆さんに言えるのは、生のジャガイモは食べちゃダメだってことです。(劇中で)食べてからずっと歯に挟まってる感じがする。

最遊記歌劇伝何作品もやらせていただいたんですが、この作品が、このキャスト、スタッフでできる最高の、今までの最遊記歌劇伝の中でも、僕は最高の作品になったと思ってます。なので、必ずこれを上回る作品を作れるように、三蔵、鈴木拡樹を呼び戻して、西への旅を再スタートできるようにしたいと思っているので、皆さん応援よろしくお願いします!

 

挨拶 2回目

もう喋ること考えてません!なので、皆さん気をつけて帰ってください。

本当に皆さんありがとうございました。

今回は本当に余裕がなくて、みんなに怖い人って思われたと思うけど、本当に余裕がなくて…。本当に余裕がなかった。でも今日は本当に楽しむことができました!

本日はご来場いただき、誠にありがとうございました!

 

「いつも隣にいる存在が」で言葉に詰まって、泣きそうに思えたのに、そこで涙を見せることなく、じゃがいもの話で笑いを取り、最後はみんな笑顔で終わらせるのが椎名さんらしくて、最高にかっこいい座長だった。ご本人も泣かずに笑って終わらせようと、その話をしたと言っていたので、本当に最後までプロ意識が高く、完璧な仕事をするのが椎名鯛造なんだと実感した。

 

ものすごく長くなってしまったが、とにかく最遊記歌劇伝は最高!!!!!!!!!!!ということが伝わればうれしい。そして、椎名鯛造さんがめちゃくちゃめちゃくちゃかっこよくて最高の役者であることも伝わればうれしい。

 

最遊記歌劇伝も続編があったとしても、原作も中断しているので、あと1作で本編は一区切りつくと思う。その先、または最遊記外伝があるかは、ファンの応援にかかっていると思うので、全力で応援をしたい。外伝はぜっっっっったいに、この四人でやってほしい!!!!!!!!!

椎名さんが何歳下の子演じるの?????となるけど、椎名さんのプロショタ具合なら、外伝のかわいい悟空だって演じることができるし、鮎川さんの捲簾は超絶かっこいいことがわかりきってるし、藤原さんの天蓬は死ぬほど性癖なので見たくて狂いそうだし、鈴木さんの金蝉は全世界の人が喜ぶので絶対にやるべき。

 

そして、欲を言えば、また椎名鯛造さんが座長をする姿を観たい。世界一好きな俳優が舞台の真ん中に立って、カーテンコールで挨拶をするのを見るほど幸せなことはない。でも、きっと私が強く望まなくても、それは起こりうるんだろうなと思う。椎名鯛造という人はたとえ望まなくても舞台の上に呼ばれてしまう、どこの世界でも誰よりも主人公の役者さんだと思っているので安心して、またいつかを待つことができる。

今市隆二・登坂広臣のドーム公演が最高だった話

LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI / HIROOMI TOSAKAのツアー初日と二日目に行ってきた。レポというほどのレポではなく、行ってきた感想を無性に綴りたくなった。割と思うがままに書いてるので、そんなことない!!!!と思う人がいたら申し訳ない。あくまで個人の感想です(重要)

 

LDHにハマって数年、三代目のライブはいつも行っているし、ソロツアーにも行った。二人の音楽が大好きで、ソロツアーも本当に素晴らしいもので、もっともっとスターになって欲しいと思っていた。そして、LDHパーフェクトイヤーで決定した二人だけでのドームツアー。LDHでもソロドームツアーはEXILEのアツシさんだけが達成した偉業だ。恐らくソロではドームを埋められないことは本人もファンもなんとなく分かっているだろう。それをツインボーカルスペシャルショーケースとしてドームツアーをさせるって、ヒロさんやLDHはエンターテインメントをつくるのが上手すぎる。

 

パーフェクトイヤーと題して、EXILEとショーケースを交互や前後にやることで、観客が来やすいようにスケジュールが組まれ、セットも同じものを使うことによって経費を削減していることがわかる。二人がどの程度ドームを埋められるのか分からないリスクをギリギリまで軽減させているからすごい。

セットが三代目や、ソロツアーに比べるとかっこよくない(個人の感想)ことと、照明とステージに柱を使いすぎている上に、アリーナのスピーカーの柱が多くて、ドームで見るにはものすごく見ずらいセットになっていること以外は、本当に素晴らしい。お金のある国民的音楽事務所なら、ライブの見やすさにはもう少し気遣って欲しいと思うのは我儘だろうか・・・(小声)。うそです、素敵なライブをありがとう!!!!!!!

 

話を戻して、登坂さんと今市さんの音楽は大好きだし、ソロツアーにも行ったが、前回は初日絶対に行きたいという気持ちはなく、一回見れたら十分というライトな気持ちで楽しんだ。実際、ソロツアーは登坂さん今市さんがそれぞれ泣く場面があったりと、エモーショナルな良いツアーになったことは記憶に新しい。そんな最高のツアーの次が、二人だけのスペシャルショーケース・・・?????何も理解できないまま、期待値だけが跳ねあがり、絶対に初日に行こう!!!!!という強い決意の元、初日のチケットを取った。

 

ここからライブのネタバレをしていくので、まだ見てない、見たくない、という方は、見ないでいただければ・・・!もし観に行く方は絶対にネタバレなしで見た方がいい。本当に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人のツアーの直前にとある報道があり、それに対して私はなんの感情も持たなかったが、それで思い悩んでライブに行くことをやめたファンもいるという話も聞いた。私は、好きな人がそういった報道をされる経験が結構あったので、本当に一ミリも心を乱されることがない体質になったのだが、それでいろんな感情に悩むファンを見ることが一番悲しかった。

そういった報道の後で、ステージに立つアーティストの顔を見ることができるのも、生きている人間を応援する醍醐味でもあるので、どんなライブになるのだろうかと期待なのか不安なのか分からない感情のまま、初日を迎えた。

 

道中ずっと二人の音楽を聴いていた。登坂広臣Who are you?はこれぞリード曲というようなキャッチ―さがあり、耳に残って思わず口ずさんでしまう名曲だ。MVの意味深さや、登坂さんの美しさとイイ感じの中二っぼさ(褒めてる)がカッコよくて、LDHに苦手意識があるような層にも刺さるはずだ。私はめちゃくちゃ刺さった。ずっと聴いてるし、ずっと歌ってる。記憶を失ってる登坂さんが白クマのようで可愛い。

 


HIROOMI TOSAKA / Who Are You? (Music Video)

 

そして、登坂広臣ソングの中で一番の名曲なのではと勝手に思っているOne Way Love。これは最低限のピアノと登坂さんの歌だけで構成されているとてもシンプルなラブバラード。私はラブバラードというものがあまり好きではなく、心に刺さらないことが多いタイプの人間なのだが、この曲は本当に聞けば聞くほど切なくて、登坂さんの歌声の美しさに鳥肌が立つ。

登坂広臣に「言葉では歌では伝えられない このメロディを君にどう伝えよう」と歌わせた音楽制作陣は天才すぎでは????????

登坂さんの歌は神様に愛された喉から溢れ出る自由な歌で、聴いていて本当に気持ちが良い。どこまでも伸びていく高音と、胸を締め付けるような絞り出す歌詞は聴く人全てを魅了する。登坂さんの歌を聴くと、あまりにも気持ち良さそうに歌うものだから、自分も歌えるような気持になって思わず口ずさんでしまう。

MVでピアノを弾くこともなく、ピアノに座っているスタイルなのも登坂さんっぽくていい。MV美しすぎて、紅白歌合戦で引退した安室ちゃんかな???と思ったら、三代目のボーカルだった。見たらどこが安室ちゃんかすぐ分かるから是非見て欲しい。

 


HIROOMI TOSAKA / One Way Love (Music Video)

 

 

今市隆二RILYはMV公開時、物凄く物議を醸した最高の曲。MVのワンシーンが先行公開されたときは、裸サスペンダー???????????とファンを興奮と混乱の渦に落としたが、実際MVが公開されると、服はちゃんと着てたわけで、私はちょっとがっかりもした。このがっかりも伏線になっているのが、天然今市隆二の恐ろしいところなのが、後にわかるからすごい。

 


RYUJI IMAICHI / RILY (Music Video)

 

しっとりR&Bを得意とする今市さんは、R&Bをより色っぽく、セクシーに煽情的に歌うことに物凄く長けている。RILYが序章に過ぎないことに我々は驚かされることになるのだが、その際たる作品がSweet Therapyだ。メロウでオシャレなサウンドが最高であることと、今市さんが尋常じゃない色気で歌っている名曲なのだが、上半身裸で肉体美を見せつけるMVがとにかく凄い。ドエロい。なんのエッチなサービス????と初見だと曲が入ってこないくらいエロい。(何故かはてなブログでサムネが表示されない。エロすぎるのか???)

 

youtu.be


ここまで直球のエロさを出しているのに、下品にならないのは、今市さんの生まれ持った品があるからだと思う。浅黒い肌、金髪オールバック、ヒゲ、といういう輩感丸出しの風貌にも関わらず、今市さんにはいつだって品がある。それは三代目でもずば抜けている気がする。今市さんがすると、輩ではなく、海外アーティストを見ているような感覚になるので、そこも今市さんが目標とするものを表現しているのかもしれない。

 

30代になり、体型維持も簡単ではないので、作品になるほどの完璧な肉体美を披露できる日本のアーティストは早々いない。これだけの歌が歌えて、これだけの顔面の美しさと、肉体の美しさを保ち続けているボーカリストは本当に今市さんくらいなのでは???と思ってしまうほど、すごいことだと思う。肉体の美しさを保つことは一朝一夕では出来ないし、我慢と努力なしには達成できない。今市さんの努力とプロ意識の高さは、歌と肉体が物語っているので、それを否定できるほどの出来事なんてなかなかない。なかなかないんだぞ!!!!

 

 

そんな曲たちを聴きながら、ライブを迎えた。二人で歌うことはないだろうな・・・と思いつつも、二人で歌う場面があれば嬉しいな・・・と思っていたりもした。実際は、インタヴューで今市さんは、二人で歌ってしまうと、三代目のライブになってしまうので、歌う予定はない、と言っている。本当にその通りだと思う。でも、オタクとしては、三代目の七分の二ではなく、二人きりで歌う姿が見たいのだが、それはまぁオタクだけの夢にするしかない・・・。二人きりのショーケースというだけでも、最高なのだから、十分である。

 

二人それぞれライブをするというから、どちらが先にやるのか????というのは、話題に上がっていた。私も周りも、隆二からでは???というのが圧倒的で、理由は様々だが、LDHファン以外の人には分からないだろうが、なんとなくそういう雰囲気があるのだ。登坂さんが二番手ということは全くないが、なんとなーく、今市さんが先に、もしくは二人同時に、という感覚があった。実際には、この歌う順番もあまりにも最高のエンターテインメントへの布石になるのだ。LDHすごい。今市隆二登坂広臣すごい。ツインボーカルすごい。

 

いざ会場に入ると、驚愕したのが、座席が潰され、暗幕が掛かっていた。アリーナの座席も三代目では見たことがないほど、縮小されていた。今回から導入された無線コントロールLEDライトが暗幕のかかった座席に洗濯ばさみで括りつけられているのを見たときは、胸が痛くなった。

ツアー初日とはいえ、福岡の木曜日の公演では、気軽に行けないこともあったのか、満員とは程遠い客数だった。どこかで、ソロでもドーム公演はできるのでは?と思っていたが、首都圏ならまだしも、地方公演のドームはなかなか厳しく、現実をつきつけられた気がした。三代目では満員になるドーム公演も、二人では埋められないのが現状なのだと知った。昨年のアリーナツアーは満員でチケットも激戦だったので、ドームツアーとは高い壁であり、それを成し遂げたEXILEのアツシさんというのは本当にすごいアーティストなのだと改めて実感した。でも私は二人の音楽が好きなんだよ・・・

 

どういう風に始まるのか?どっちからライブをやるのか?と何も分からないツアー初日、ファンも変な緊張感があったように感じる。騒めく会場が暗転し、ライブが始まる。画面に現れるのは、「LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI」。「ZONE OF GOLD」のイントロと共に、真っ赤の衣装に身を包んで現れる今市さん。少しだけ緊張しているようにも見えたが、美しい歌声で会場中を沸かせる。二人のショーケースの始まりは今市さんからだった。今市さんの歌はとても安定していて、本当に美しかった。MCや煽る場面をあったが、なんとなく落ち着いているように見えた。

 


RYUJI IMAICHI / ZONE OF GOLD (Music Video)

 

ライブも中盤に差し掛かり、出てきた今市さんの衣装は、シースルーの黒のキラキラしたシャツを素肌に羽織り、マイケルジャクソンのようなパンツ、白靴下、黒いローファー。

なに!??????????????????

5度見した。

どんなコンセプト!????????????なんのお店!????????と思わざるを得ないほど混乱した。そして曲中にそのシースルーの羽織りを脱ぐ。

上半身裸に、サスペンダーしている今市隆二降臨。

なに!??????????????????

10度見した。

乳首にサスペンダー当たるの????当たらないの?????とまたもや混乱した思考になってしまう。ステージ上のベッドで、上半身裸サスペンダーで女性ダンサーと絡む今市さん。これには驚かない。LDHあるあるなので、いいよね!!!!と思いながら見ることができる。むしろ三代目だとエッチな絡みはファンが悲鳴を出し過ぎて、卒倒する恐れがあるので、抑え目なのもあり、ソロだからこそ過激なこと出来るんだろうと思う。それが、上半身裸にサスペンダー・・・・・・。

裸サスペンダーを咀嚼できないまま、今度はその姿のまま、アタッシュケースを持つ今市さん。何の御出勤・・・・・・????????と混乱は続いていき、アタッシュケースの中から出てきたのは、RILYの赤いハット。ここで、RILYの最初のティザーで話題になった、裸サスペンダー疑惑が現実のものになるわけだ。すごくない???????

 

おそらく今市さんのイメージは黒く美しい肌にサスペンダーをしている黒人アーティストのイメージがあったのではないだろうか。ちょっと今市さんの顔が可愛すぎるからざわついてしまったが、今市さんの理想とする形を体現しているのだろうと思えた。今市隆二にしか出来ない魅せ方を突き詰めているのがカッコイイ。ここまで肉体で魅せることができるアーティストも少ないはずだ。今市さんの才能と努力と心意気があったからこそ成せるものだろう。とにかくエロくて美しくて脳が溶けた。

 

ライブは滞りなく進み、突然のアロハシャツ風衣装+ベレー帽+バイクでの登場で再度頭が混乱したし、その直後のいつものドラム披露ターンも脈略がなかったが、ジャニーズでも急に特技披露コーナーあるよね、と思ったりした。

 

今市さんは見事に美しく歌を歌いあげ、会場を盛り上げた。ライブが終わり、その時点で、持ち時間であろう一時間半を越えていたので、アンコールはなくて、すぐに登坂さんのライブが始まるかな・・・???という空気だったが、金色の衣装で「Chach my Light」を歌うアンコールが始まり、今市さんも「アンコールありがとう」と言ってくれたが、アンコールがあると思わなかったので、アンコールの声はなかったから、なんとも言えない切ない気持ちになってしまった。

 

話が逸れるが、私はアンコールで声を上げるというのは、ファンの愛情の大きさだと思っている。私が行ったことのあるドームのライブで、客席が一体となってアンコールをするライブもあれば、ほとんどアンコールがないライブも勿論ある。LDHのライブでは、将吉さんとエリーちゃんのライブのアンコールは愛情に溢れていて、とても印象的だった。

登坂さんのソロツアーもそうであったように、ソロコンだとそのアーティストのファンだけが集まるから、一体感が増す傾向にあるのだろうと思うが、それにしても三代目や今回でもアンコールの声がほとんどあがらない瞬間を何度も見ているのでその度に、少し悲しい気持ちになる。

ファンはこうあるべきだというのはないが、ファンはアーティストの鏡であると思っている。LDHアーティストから、ステージの上から沢山愛情を貰っているので、その分歓声で愛情を返せたらいいのにといつも思ってしまうが、それは私個人の考えなので、そういう世界なのだろうとひっそりと考えたりする。

 

話を戻して、金色の衣装を身に纏い、ダンサーを引き連れて踊る今市さんは本当に神々しかった。スターになるべくしてなった人間なのだと思った。「ALL LOVE」を、目をキラキラとさせながら歌う今市さんは、泣きそうにも見えたが、ただただ美しかった。溢れる感情を乗せて懸命に歌う今市さんを見ているだけで、伝わるものがあり、涙が出そうになった。歌で心を伝えることが出来る人なのだと思った。

アーティストが伝えるべきは、言葉ではなく、音楽なのだと改めて感じた。アーティストに言葉を求めるなんて無粋でしかない。彼らはいつだって音楽でファンに沢山の愛情を届けてくれる。

 

 

最高の前半を終え、待っていると、次は癖のある世界観に定評のある登坂さんのターンだ。ワクワクしながら待っていると、前回のツアーを彷彿とさせる、玉座に座って登場する登坂さん。「Who are you?」を高らかに歌い上げ、今市さんが作り上げた世界から、一気に会場を自分の世界に染め上げるのがよく分かった。CDで聴いてもものすごく歌が上手いが、生で聴くと本当にびっくりするくらい歌が上手いと感動する。三代目の時よりもずっとダンスも多い中、あれだけ踊って、歌がぶれないのは本当に凄すぎる。

ピンクのファーを羽織って玉座にだらりと座っている登坂広臣強すぎない???

登坂さんは、もこもこした衣装が似合うし、自分の可愛さと格好良さをわかってやってるあざとさが本当に最高だと思う。今回もあざとさ増し増しだった。

 

登坂さんはシングル曲が多いので、その曲がくるたびに歓声があがるのが印象的だった。物凄くお金がかかっているだろうが、登坂さんのプロデュースするコンセプチュアルなMV企画は、まだソロアーティストとしては、ほぼ新米の登坂さんの音楽を世間に定着させることに成功していると思う。

三代目の音楽を好きな人にソロの音楽が完全に刺さるわけでもないし、三代目のファンだけに聴かせるためにソロ活動をしているわけではないだろうから、外に向けて、自分の名刺代わりの奇抜で派手でカッコいいコンセプトのMVを作るというのは、きっと広く届いているはずだ。

特に大ヒット曲ともいえる「BLUE SAPPHIRE」はイントロだけでも盛り上がる最高の名刺ソングだ。この曲も登坂さんの作るファンタジーな世界観とタイアップ映画の名探偵コナン怪盗キッドとの親和性が高く、LDHファン以外にも評価された楽曲であると思う。

 


HIROOMI TOSAKA / BLUE SAPPHIRE (Detective Conan: The Fist of Blue Sapphire Official Theme Song)

 

登坂さんを見ると、他人が出来ないことをしようとする上で、その形が明確で、それをできる環境が整っていることがどれだけ素晴らしいことなのかを実感する。新しいことに敏感で、ビジネスマンとして音楽をプロデュースする登坂さんがいる三代目は最強なはずだから、もっと登坂さんやメンバーが主導となって三代目の音楽を作れるといいのになと思う・・・(余談)

 

「わーわー言うとりますが」という漫才師のような可愛い一声からMCが始まり、バラードゾーンに入り、「One Way Love」が歌われる。鳥肌が立った。登坂広臣のある一つの完成形を見た気がした。一音目の優しい静かな声と、サビの高音なのに柔らかく、透き通るような歌は、誰の心をも震わせるものだと思った。力強い高音で切なく歌うことができるアーティストは大勢いるが、高音で柔らかく静かに切なく歌うことができるのが登坂さんの凄さだと思う。歌の引き算ができる人なのだと思った。声を張らなくても、囁くように優しく切なく、人を感動させることが出来る登坂さんは、ボーカリストとして一段階二段階上に進んでいるのかもしれない。

 

素晴らしいバラードで放心状態になる観客を、悪戯っぽく笑うようにファンが悲鳴をあげる「EGO」が来る。前回のツアーでは女性ダンサーを壁ドンしたりと、ファンが阿鼻叫喚(??)したこの曲を、登坂さんは天才的に可愛くアップデートさせていた。

男性ダンサーたちを引き連れ、女性ダンサーにアプローチするが、振られ続け、最終的に周りは全員カップルになるのに、登坂さんだけ一人売れ残るという、現実世界では考えられない演出だ。

振られる登坂さんがとにかく可愛い。

信じられないくらい可愛い。

えっっっかわっっっ!!!!!!と叫ぶほど可愛い。女性に振られ、カメラに向かってしょぼんとした顔を見せたり、むうっとした顔を見せるたびに、会場中のファンが狂う悲鳴が上がった。最終的に、全員カップル成立して、独りぼっちになった登坂さんが、カメラ抜かれ、悔しそうに、いーっと爪を噛む様子が映され、めでたくファンは全員死んだ。かわいすぎるぞ登坂広臣32)。

 

前回の女性ダンサーとの絡みを悲しく思う可愛いファンのために、登坂広臣が振られ続けるという現実とは真逆の仮想世界の登坂さんで可愛く魅せてくれた。改善する必要は全くなかった作品を、ファンのためにここまで、楽しく可愛くアップデートすることができるのは登坂さんだからこそだ。私は前回のカップルパターンも可愛くて好きだったが、確かに振られて寂しがり、悔しがる登坂さんの方が断然可愛い。気が狂うほど可愛い。凄い。

 

そこからライブで盛り上がる「HEY」で完全に会場を一体にした。LDHは煽りも敬語という文化があるが、登坂さんは最近それが減り、ゴリゴリに煽ってくることが多い。それがとにかく盛り上がるのだ。登坂さんの煽り方は、遠慮も照れもなく、ファンの愛情を信頼しているからこそのように思えた。「HEY」「Diamond Sunset」でC&Rとダンスで会場を一つにした登坂さんは本当にファンを愛してくれるスターだと思った。

 

大熱狂の中、ライブが終わり、アンコールで出てくる登坂さんは相変わらずオラついていてかっこいい。そしてラストの「HEAT of GOLD」で、最後の最後まで多幸感で満たしてくれた。欲を言えば、大好きな「END of LINE」を聴きたかったが、単独ツアーではないので、しんみりと終わらず楽しく終わらせてくれたのだろう。最後まで、全員でジャンプして、一体感と多幸感に包まれた最高の初日になった。

 

 

LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI / HIROOMI TOSAKAは、端的に言うと最高だった。興奮冷めやらぬまま、翌日を迎えるわけだが、翌日にまた最高のエンターテインメントを見せられることになる。

 

初日と順番が逆だったのだ。そんなこと、と思うだろうが、全然違う。金曜という日取りもあったのか、客席は初日よりも埋まっていて、暗幕が掛かっている席も少なかった。それだけではなく、一発目に登坂さんが登場し、初日の緊張感など嘘のように、客席のテンションをブチ上げてくれた。「どっちが先に歌う?と話した」と今市さんが語っていたから、交互になるというのは二人が決めたのかもしれないし、他の人が決めたのかもしれないが、全く雰囲気異なっていて、順番を変えることすらエンターテインメントにしてしまう今市隆二登坂広臣凄いと感心しっぱなしだった。

 

初日よりもアットホームな空気感の中、ファンの声が聞こえない、というように登坂さんが耳に手を当てれば、歓声が上がり、とても幸せな空間だった。「このあとは隆二のライブがあるから、みんな力は半分でね」「このあとはお待ちかねの今市隆二!」と、次に控える今市さんを思う言葉も多く、穏やかな登坂さんの人柄が滲み出ているように思えてほっこりした。初日を見に来たアツシさんがVSだけど仲良しって感じ」という言葉の通り、互いにステージに居ない相方を思い合うような言葉が多く、初日の緊張感から解放されたのだろうなと思えた。マネージャーのブログには「初日のライブ前ではハイタッチをして、耳元で何かを伝えていたようでした」とあったので、二人で緊張と興奮を分け合えたのかもしれない。

 

前日のラストも退場時は、ゆるい投げキスの連打で会場を狂わせた登坂さんだったが、二日目は、ん~~っと長く溜めるキスをして、最後は顔の前でのピースサインで退場。かわいすぎるぞ登坂広臣32)。

 

昨日の今市さんは完璧に美しくトップバッターを務めたが、登坂さんは会場を一体にするトップバッターだった。順番を変えるだけでこんなにも別物になるなんてすごい。エンターテインメントってすごい。今市隆二登坂広臣ってすごい。ツインボーカルってエモい。

 

 

そんな登坂さんがあたためまくった会場に登場した今市さんは昨日よりもずっと楽しそうに伸び伸びと歌っているように思えた。登坂さんのように、声が聞こえないと耳に手を当てる場面もあり、自然とファンの歓声も大きくなる。初日よりもずっと柔らかくて幸せそうな今市さんを見ることが出来た気がした。ライブ中の今市さんはとにかく可愛らしくて、今市さんが笑うたびに「可愛い・・・可愛い・・・」と声が聞こえた。

 

そんな可愛い今市さんが「おみのライブを見てましたよ、そこの真正面で」と言い、ファンは驚愕し、「かっこよかったですね、おみ」と言って、笑っていたのを見て、可愛さが天元突破した。可愛いが過ぎる。今市さんはとてもストイックで繊細なイメージなので、自分のライブ前後は相方といえど他人のライブは見ないのでは・・・???と勝手に憶測していのが馬鹿らしくなる。今市さんの嬉しそうな顔を見れば、相方のパフォーマンスの凄さを誇りに思っていることが分かる。本当にライバルでも友達でもなく、天秤がきっちりと釣り合う相方なんだと感じた。エモいぞおみりゅう。

 

順番が変わっただけではあるが、それによって、二人がいかに平等であり、対等であるかを感じることができた気がした。二人の間に優劣はないだろうが、なんとなく今市さんがトップバッターだろうという私の思い込みを、二人は、交互にやるという簡単で画期的なアイデアで覆してくれたのだ。

こういうことは、今市さんと登坂さんの柔軟さからきている気がする。二人とも固定概念にとらわれず、登坂さんは事務所のセオリーや音楽業界の常識すら覆そうとする部分があり、今市さんはより世界のトレンドを自分の音楽に取り入れようとしているように思う。そんな二人から生み出される音楽は、いつもどこか懐かしく、とても新しいからカッコいい。

 

世界進出を目論んでいるLDHだが、実際に日本のアーティストが世界で成功している例は少ない。国内では敵なしの三代目でさえ、日本中が全員の顔と名前を知っているかといえば難しいだろう。それでも小さく収まらないところがLDHの良さでもあり、強さだと思う。三代目がもう一段階上にいくには、やはりツインボーカルの飛躍が不可欠であると感じた。音楽的に二人のつくるものは、物凄くカッコよくて新しくて、LDHファン以外にも刺さると思うが、現実問題二人が作る音楽が好きな層、所謂音楽通の元まで、二人の音楽はなかなか届かないのではないかとも思う。それは固定概念だったり、視野の範囲だったり、いろんな問題があるだろうが、私はもっと多くの人に聴かれるべき音楽だと強く思う。それこそ音楽フェスで歌う二人、さらにはCRAZYBOYことエリーがもっと見れる未来を待ち望んでいる。

今よりもずっと多くの人に二人の音楽が届く遠くない未来に、きっと満員のソロドーム公演が出来ると信じている。

 

とにかく最高のスペシャルショーケースだった。スペシャルショーケースのチケットはまだ一般発売をやっているので、気になる方は、絶対行った方がいい。本当に最高の時間を過ごせる。本当に最高。そして二人のスペシャルショーケースは最初で最後かもしれないから悔いのないように観に行こう!!!!!!!!