舞台「正しいロックバンドの作り方夏」で最高の体験をした話

好きなアイドルをはじめて見る場所がライブ会場ではなく、劇場というはじめての体験をした。藤井流星神山智洋主演「正しいロックバンドの作り方 夏」を観劇した。

以下、舞台の内容にも触れるので、ネタバレNGの方は読むのやめることをお勧めする。公式はネタバレに注意しているが、個人的には、この舞台は、ネタバレ云々を気にしないで楽しめるものだと思う。でも、内容を知らずに配信を見たい人は読むのをやめよう。

 

「正しいロックバンドの作り方」はドラマから舞台に続いた作品で、4人の青年がロックバンドを組んで日々を過ごす、割とゆるめのドラマが放送されていた。ジャニーズWESTにハマり、多くの人に勧められた「宇宙を駆けるよだか」を観て、どうして世界は火賀俊平を選ばない!?でも、シロちゃんも最高……ジャニーズに創られジャニーズに奪われたかもしれない重岡大毅神山智洋最高すぎるシンメ……と、なった後、当然ジャニーズWESTの2人が主演する「正しいロックバンドのつくり方」に興味を持った。しかし、深夜ドラマで、なんとなくストーリーにもパンチがなさそうに見える。面白いのだろうか。好きな人が出ていても面白くないドラマは最後まで見ることができないので大丈夫だろうか、と思いながら見た。

ドラマがめちゃくちゃ面白い。テンポがよく、くすりと笑ってしまうくだらないやり取りが楽しく、なんといっても4人のキャラクターが個性的で良い。ドラマ「THE 3名様」、映画「セトウツミ」が大好きなのだが、同系統のゆるく見ることができる会話劇が良い。

主演の藤井流星神山智洋は同い年にもかかわらず、衝撃の5歳差の兄弟。(オリジナルドラマだろうからあて書きではないのか……?神山智洋だとわかった上で21歳大学生をさせる制作…それができる神山智洋の若さと可愛さ……藤井流星の圧倒的兄貴力……

藤井流星演じる兄の赤川静馬のキャラクターが熱く、人情深く、抜けているのにカリスマ性があって、とても主人公らしい。藤井さんの演技を見たのはこのドラマがはじめてだったが、本人のイメージとは異なる役を違和感なく演じていて、顔がいい上に演技もできるのか、と感心した。特に、4人が出場を願っていた大きな音楽フェス「電撃ロックフェス」の通過連絡がくる回のシズマの涙の演技は胸をうつものがあった。顔面満点スタイル満点な上に演技もできる藤井流星

あとなんといっても金髪ロングハーフアップが天才。金髪ロングハーフアップとか、サッカー漫画「ホイッスル!」の大阪弁の天才フォワード佐藤成樹くらいしか浮かばないのだが、ほぼ藤井流星では? 映像化したら是非藤井流星に演じてほしい。ちなみにそのキャラクターの愛称は「シゲ」。のちのジャニーズWEST……?

 

神山智洋演じる弟の赤川哲馬は、兄とは対照的にクールでローテンション、最初は腰掛ドラマーでバンドに対して思い入れがない。兄弟バンドというのが作り手のロマンを感じる。実際の兄弟バンドは揉め事も多い気がするが、テツは本当にシズマが大好きなのだろうなと思える部分が多く、徐々にバンドに対して愛情を持つようになる。これが可愛い。兄の友人であるパーカッションのコバに対して、「コバさん」だったのが「コバくん」になったり、バンドに馴染んでいく様子はとにかく可愛い。(バンドマン!という恰好をしているシズマ、派手な色の服を好むコバ、全身黒のオギノと並ぶ、普通の大学生ファッションのテツははちゃめちゃに可愛い

特に、電撃ロックフェスの最終審査の前に、緊張で手が震え、その上、元バンドのドラマーと再会し、自分はお払い箱になるんだ、と思い込み、思いのたけを吐き出すシーンは胸が締め付けられた。そんな繊細な役を演じる神山智洋は、「宇宙をかけるよだか」とは全く別人で、演技がナチュラルで幅が広いのだと改めて思った。ちなみに、このドラマ視聴後、神山智洋出演舞台「オセロー」を見ることができ、ひたすらに死んだ。役者神山智洋って天才では……???世界はちゃんと神山智洋を見てる……????「オセロー」の神山さんが良すぎて、役者神山智洋の演劇を観ないと死んでしまうと本気で思った。

シェイクスピア作品とは雰囲気が異なることは承知しているが、ジャニーズWESTが出演している舞台を見ることができることを楽しみにしていた。そして、はじめて神山さんと藤井さんを生で見ることができることも楽しみすぎて気が狂いそうだった。こんなに好きになったアイドルの初生鑑賞という経験が久しぶりだった。あれだけ映像で見た人たちを生で見ることができる。そんな当たり前のことに感動して、緊張した。毎日にようにジャニーズWESTを見ては、神山智洋の最高アイドルなカメラアピールを見るたびに死んでいたので、生で見たら本当に死ぬのでは……?と思っていた。

 

久しぶりにきた東京グローブ座。ここで藤井流星神山智洋を観る。なんだったら、藤井流星神山智洋ではなく、赤川静馬と赤川哲馬だ。アイドルのファンになったのに、初対面は劇場というのは、ジャニーズだからこその経験であるし、演劇がこの状況下でも止まらないでいてくれたおかげだと思った。

私は観劇が大好きなので、月に1〜2回は観に行っていた。2.5次元舞台、商業舞台、劇団舞台諸々大好き。それが4月から8月から5カ月も観劇していない。こんなに観劇にいかないのは数年ぶりだと思う。舞台を観ることができる。その嬉しさと緊張もあった。

 

入場前の除菌、検温が徹底され、チケットは自分でもぎるスタイル。入場時にフライヤーを渡してくれるのは嬉しい。これは今後も行って欲しい。そして、連絡先の記入。約半数の客しかいないので、トイレが全く混んでない。パンフレットを購入し、早々に座席につき、スマートフォンの電源を切り、瞑想をする。現在進行形で私の生活を支えてくれているといっても過言ではないジャニーズWESTの2人を見ることができる世界に感謝していると、開演のブザーが鳴る。噂には聞いていたが、ナレーションが神山智洋だった。圧倒的な可愛さ。一言一言が可愛い。可愛すぎてマシュマロが喋ってるのかと思うふわふわボイス。滑舌が物凄くいい。ナレーションがすごくうまい。のに、噛んでしまって「うぅ~どっからやり直そ。携帯電話からでいいですか?」と可愛すぎて間違いを使われてしまう神山智洋

ナレーションだけでも大満足し、暗転して、BGMが徐々に大きくなる。暗闇の中、開演を待つ高揚感を久しぶりすぎて、それだけで、もう泣きそうになってしまった。

 

照明がつき、舞台上にテツ、コバ、オギノが現れる。生の神山智洋のあまりの可愛さに一瞬帰ろうかと思った。つやつやの黒髪と、真っ白な肌と、遠目から見ても分かる睫毛の多さ。本物の神山智洋だ……と思うと見るのがしんどいのに、目は一切離せなかった。声もよく通って滑舌が良い。流石神山智洋

ぐだぐだと話す三人を遮るように、上部にあるジュリエットボックス(と言われるらしい)に立つシズマ。生の藤井流星の圧倒的なスター感。100人が見て100人がスターだと評価する美しきスターだった。金髪ロングヘアをストレートにして、その派手さに負けない綺麗な顔面と、長い手足の美しい頭身。神様に溺愛された造形品すぎた。藤井流星を見た時に感じるスター性はジャニーズで感じるスター性とは少し異なる気がした。このスター性どこかで浴びたことがあると考えた結果、いきついたのがLDHだった。LDHの顔面満点スターと言えば、TAKAHIROや登坂広臣だと思っているのだが、LDHのイケメン担当はとにかくスタイルがいい。その上筋肉をしっかりとつけている雄としての頂点感が最高なのだが、藤井さんにもそれを感じた。藤井流星、雄の頂点にいる生き物すぎる。細いイメージがあったのに、想像以上に腕も背中もしっかりと筋肉があり、甘めというよりはシャープで精悍な顔立ち、そして信じられないくらい長い脚。こんな生き物が同じ現世に……?私がLDHの男も好きだからそう感じたのかもしれないが、LDHで見られるかっこいい男のフェロモンを藤井さんから感じた。あと、物凄く小さい映画館の舞台挨拶で、生で斎藤工の時の、これが男性フェロモンなのか……と思ったのと同じフェロモンを感じた。アイドルをしていないから尚更それを感じたのかもしれない。藤井流星の男性フェロモンえげつない。長々語ったが、超かっこいい。

 

三人で話しているところに、シズマが登場し、大きなライブハウスから出演依頼が来たことを三人に告げる。(シズマを待っている間に、「ウネウネストローします?想像以上にウネウネしますよ!」とストローの袋にスロートで吸い込んだジュースをたらすテツがびっくりするくらい可愛くて、これが現役大学生の可愛さ……と頭を抱えた)

ライブ出演に向けて、気合を入れるために、バンド「悲しみの向こう側」お決まりの掛け声を言う。四人で「キエチマエカナシミー!」と手を上げる。と同時にかかる「証拠」。号泣した。劇場で、大音量でかかる「証拠」の破壊力は凄かった。毎日のように聴いているのに、その度に心が震える「証拠」を、久しぶりの劇場で、生の藤井流星神山智洋を見た直後に聴けば、それは誰だって泣く。

「証拠」を使ったオープニング映像が流れるのも、ドラマではエンディングだったから面白い。

ライブハウスに行くと、出演依頼をした店長はバンドのことを知らない。

このライブハウスに来た時、藤井流星が最初はストレートだった髪をハーフアップにしていて、天才では???とガン見をした。

ここで赤川兄弟の離婚した父親と再会し、それをシズマの元カノ(元カレ)だと勘違いしたメンバーと、父親のことを覚えていないテツに父親だと知られたくないシズマ、子供たちのライブを見たい父親が入り乱れて物語が進んでいく。

楽屋でドラムの練習をするテツが物凄い可愛さで、それを父親が褒めると、テツが嬉しそうに笑うのがまた信じられないくらい可愛い。可愛いが飽和してしんどい。神山智洋、睫毛がみっちり生えすぎて、一人だけアイライン引いているみたいになってるの天才的に可愛い。

 

ドラマの母親の再婚相手と交流する回でも、シズマが小さい頃からどれだけテツを気にかけ、大事にしていたかがわかるが、それ以上に今回の舞台では、それが表現されている。シズマが自分達を捨てた父親を憎み、嫌うが、テツに知られないようにするためだけに父親と手を組み、元恋人のフリをする。

それがテツにバレてしまって、テツが激昂するシーン。ここの神山智洋の咆哮が最高すぎて、心臓に響いた。心からの怒りであることが伝わる叫び声。これを聴けるのが舞台の醍醐味だと思うし、叫び声が胸に刺さる役者が大好きだ。神山智洋はまさにそれだった。どれだけ憤って叫んでも滑舌がよく聴き取りやすく、観客の胸を締め付ける。演劇の叫び声フェチなので、神山智洋の怒鳴り声を聴くことができて、それがちゃんと心に響くもので、悲しいシーンではあるが、最高の気持ちになった。

シズマの元恋人として信頼関係を結び始めていたが、父親であることがバレ、父親のことを拒絶するシズマとテツ。父親のコネでライブ出演が決まったことも知り、帰ろうとしたところに、父親が倒れた知らせを聞く。父親の元に駆けつけ、ライブハウスの店長から父親がガンであることを聞かされる。バンドメンバーからライブをやるべきでは?と持ち掛けられ、テツは退席をする。その間父親が目覚め、「ライブをやってもらうための嘘だ」と話す。それに激怒したシズマは、通話状態にしたスマホをその部屋に置いて、「今からテツに病気が嘘だったってことは話してくる」と伝える。シズマがテツにその話をすると、テツは「よかった……」と零す。父親のためにライブをしてもいいんじゃないか、というテツの気持ち聞くシズマ。ここの藤井流星が凄かった。テツの話を聞きながら涙をぽろりと零した。(おそらく毎回…?2回観劇して、2回とも泣くんだ?もしかして毎回泣いてるの?藤井流星女優……?)台詞を言いながら感情が高ぶって泣くのはよく見るが、テツの話をただ聞いているだけで、さらにはドラマや映画より回数の多い舞台で、泣くことができる藤井流星、役者すぎる。

 

この作品はバンドを題材にしているが、音楽を題材にしているわけではないので、ドラマの中ではバンドの音楽も演奏シーンもなかった。ドラマの中で歌うとチープな作品になることもあるので、コメディに特化したドラマ版は大正解だったと思う。しかし、バンドであるからには期待してしまう演奏シーン。舞台では演奏があるのかな……?でもドラマみたいにない可能性も高い……と思って観に来ていた。そんな中、舞台装置が転換し、楽器が現れる。そして登場する「悲しみの向こう側」。シズマの語りがあり、演奏が始まる。

「悲しみの向こう側」の曲を本人たちが演奏している。物凄く感動した。コバとオギノが演奏していることにも感動するし、なにより、シズマがギターを弾きながらボーカルをし、テツがドラムを叩きながらコーラスを歌う。ギター&ボーカル藤井流星の圧倒的なスター感。ぜっっっったいにこのボーカルがいるバンドは売れる。でもバンドにありがちな、ボーカルだけが引き抜かれる問題に直面しそうだが、シズマはそれを断り、バンドの絆が強くなる「正しいロックバンドの作り方冬」があっていいと思う。

ドラム神山智洋の最高の演奏。おそらく本当に叩いていると思うのだが、神山智洋ラムちゃんと叩けているの凄すぎる。素人目でしかないのだが、ドラム上手い……。初心者がドンドコやってるレベルではないように思えた。(神山智洋は元々ベースもドラムも経験があるらしく、電子ドラムのセットを家に組んでいた時期があり、父親役の中村梅雀さんが劇中で披露するほどベースが上手いので、中村さんと一緒にベースを新調する約束をして、空き時間にベースを教えてもらおうかな、と語っていたが、ベース、ドラム、ギターができて神山智洋で一人バンドが出来てしまう。音楽を愛し、音楽に愛された男、神山智洋もう神山智洋がヴァイオリン弾けるって言われたって驚かない気がする)

ボーカルのシズマとコーラスのテツの歌が最高だった。藤井さんの声は確かにジャニーズっぽいというより、バンドマンっぽいかもしれない。個性的で聞いただけで藤井流星の声だと分かる声は、ボーカルにピッタリだ。神山智洋の上ハモがとにかく最高。優しく高く広がる美しい高音に惚れ惚れした。主メロをワンフレーズ歌っただけで分かる歌のうまさ。ずっと聴きたかった神山智洋の歌だ、と思うと泣いてしまった。

ジャニーズWESTの歌が大好きだが、ライブが軒並み中止になり、私が生でジャニーズWESTの歌が聞けるのはいつだろう、と思っていたが、まさかストレートプレイの舞台でがっつり歌が聴けるとは思っていなかった。ジャニーズWESTの歌ではないが、藤井流星神山智洋の歌を聴くことができた。久しぶりの観劇、はじめて生で見る好きな人の姿、はじめて生で聴く好きな人の歌。この感動は一生忘れないと思った。ジャニーズWEST(2/7)やっぱり歌がうまい。最高。

そのまま、暗転、カーテンコール。藤井流星のナレーションを聴いて待つ規制退場。アイドルのナレーションを聴きながら、劇場で帰省退場を待つ経験なんて今後ないだろうから、一生に一度の貴重な経験かもしれない。

観劇後はとにかく満ち足りた気持ちだった。キャストの演技はみんな素晴らしく、二人の演技は想像以上に素敵で、やっぱりジャニーズWEST凄いと改めて思えた。はじめて劇場で、生で聴いた藤井流星神山智洋の歌を私は一生忘れない。でも早くジャニーズWESTのライブで生の「証拠」を聴きたいし、小瀧望の「エレファントマン」のチケットに落選して、絶望しているので是が非でも行きたい。一般に全ての力を注ぎ込む。

 

少しだけ思ったのが、ジャニーズWESTはダブル主演が多い。ジャニーズ主演の舞台はいくつか観たが、ダブル主演ははじめて観た。過去作品を見ても、ドラマも舞台もダブル主演が多い印象だった。藤井流星は主演ドラマがあるが、神山智洋の単独主演作はない……?「オセロー」も「ヴァンヴァンバーン」も観たが、こんなに演技がうまいのに単独主演舞台がない…?ジャニーズ事務所は正気か……?主演が全てではないことは重々承知しているし、神山さんは今井翼さんの代役に抜擢されるという点や、生田斗真さん主演の劇団新感線の舞台に多くの後輩がいる中から抜擢されたことからも、事務所から非常に高く能力を買われていることがわかる。でも、単独主演させないんだ……?ジャニーズWESTは人数が多く、現在ジャニーズ飽和期であることもあり、なかなか主演の順番が来ることも難しいのかもしれないが、それにしても勿体ないと思ってしまうのがオタク。藤井さんは「長瀬智也くんの作品が好き。あんな風になりたい」と語っていたので、長瀬さんのような男が憧れる男くさい俳優になってドラマに沢山出て欲しい。宮藤官九郎さん頼む。神山さんは、個人的に舞台の演技が物凄く好きなので、とにかく早く単独主演舞台をやって欲しい。贅沢な悩みかもしれないが、座長の神山智洋を見てみたい。そして出来れば暗い演劇がいい…。絶望して泣き叫ぶ神山智洋が見たい……。

 

欲望が漏れてしまったが、とにもかくにも「正しいロックバンドの作り方夏」と、ジャニーズWEST(2/7)との初対面(?)は最高だった。「正しいロックバンドの作り方夏」は配信も決定しているので、もう一回ゆっくり観れることが嬉しい。そして、また「悲しみの向こう側」の歌を聴けることが楽しみだ。チケットがない「エレファントマン」に行けることを信じて、下半期もジャニーズWESTを楽しく応援した。それにしても、「エレファントマン」の小瀧望のビジュアルが良過ぎる。傾国の美丈夫小瀧望

 


【公式】シンドラ『正しいロックバンドの作り方』《主題歌入り予告》がついに解禁!4月20日スタート!懐かしくも新しい!愛すべき奴らの人情喜劇!《僕らの人生、間違ってませんよね?》

 

online.johnnys-net.jp

舞台の配信は3500円。huleでドラマも配信をしている。ドラマ本当に面白いからおすすめ。6話のシズマがどっきりをかけられる話は爆笑したし、8話の電撃ロックフェスの二次審査の合否を待つ話はシズマが熱く、テツが優しくて泣ける。